ニュース
» 2007年02月02日 08時00分 公開

MS、Outlook 2007をめぐる問題で釈明(1/2 ページ)

Outlook 2007をめぐるWordとの関係にさまざまな見解が飛び交っている。MSは、Outlook 2007の編集エンジンに従来からのIEとWordを統合化した。この判断が問題視されているのだ。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、Outlook 2007でレンダリングエンジンと編集エンジンを統合し、Word 2007のエンジンのみを使用するようにした。しかし、この決定が物議を醸しているようだ。Word 2007のエンジンが現在、HTML属性およびCSS(Cascading Style Sheet)属性の一部をサポートしていないからだ。同社では、この問題について釈明することによって批判をかわそうとしている。

 今回の動きは、従来版のOutlookから大幅な変更となるもの。従来版では2つのレンダリングエンジンが用いられていた。Internet ExplorerとWordのエンジンである。前者はコンテンツの表示に使用され、後者はユーザーがメッセージを作成する際のコンテンツ編集に使用されていた。

 Outlook 2007は現在、Word 2007のHTMLパーシング/レンダリングエンジンを使用してHTMLメッセージ本文を表示するようになっている。

 だが、Word 2007のレンダリングエンジンがサポートしていないHTML/CSS属性も一部存在する。またOutlook 2007は現在、Internet Explorer 7と同じ標準を採用していない。

 この変更が一部のブロガーの間で不評を買っている。SitePointのケビン・ヤンク氏は最近のブログ記事の中で、「Outlook 2007はInternet Explorer 7を使用せず、HTMLとCSSのサポートが不十分なWord 2007のエンジンを使ってHTML形式の電子メールメッセージを表示する」と述べている。

 「この新しいレンダリングエンジンは、これまでOutlookで用いられていたものと比べて少しも良くない。それどころか、はるかに劣っている。Outlookは今回のリリースで、HTML形式の電子メールのサポートに関してベストクライアントの地位から陥落し、Lotus NotesやEudoraなどと同じレベルになってしまった。Campaign Monitorのデビッド・グレニアー氏に言わせると、Lotus NotesやEudoraでは『電子メールのデザインが台無しになる』そうだ」とヤンク氏は記している。

 さらにヤンク氏は、「ユーザーのHTML電子メールが非常にシンプルなものでない限り、Outlook 2007では問題が起きるだろう。そしてほとんどの場合、これらの問題に対するソリューションとしては、Outlookの限定された機能に合わせてHTML電子メールのデザインを簡素化する以外にない」と指摘する。

 Microsoft Office System製品ファミリーのマネジャーを務めるクリス・カポセラ氏は、物議を醸している変更について、「Office 2007の初期設定では、Outlookで電子メールを読み書きするときは、ベースとなるエンジンとしてWordを使用している」ことを認めている。

 その理由について同氏は、「MicrosoftではWordをベストな編集/表示環境にするために大変な努力をした。電子メールを作成する際に、Wordのスペルチェック機能やWordのリボンインタフェースを利用できれば便利だ。電子メールの編集/表示環境の中でこういった機能を直接利用できるのだ」と米eWEEKの取材で答えている。

 Microsoftはつい最近、今回の変更の理論的根拠をさらに詳しく説明するために、「Information on the Changes in Outlook Using Word as the Email Editor」(Outlookで電子メールエディタとしてWordを使用するという変更に関する説明)と題された文書をリリースした。

 この文書によると、Outlookの従来バージョンでは、ユーザーがHTML電子メールの返信または転送を行う場合、最初にInternet Explorerのレンダリングエンジンを使ってメールを表示させ、それから返事を書く時点で編集エンジンのWordに切り替える必要があったという。

 「これはユーザーにとって理想的な環境ではなかった。ユーザーが作成したコンテンツが、受信者側には異なって見える場合が多かったからだ。フォーマットが少しずれたり、『編集』モードでメッセージに表示されていたものが消えたりすることがあった」と同文書は記している。

 「それに加え、われわれはOutlook 2007の開発中に重要なことを耳にした。ユーザーが、Wordで使い慣れた高機能な編集ツールを求めているということだった。Internet Explorerはテキストの編集ツールとして設計されていないため、これを採用すればユーザーにベストな環境を提供することができなかった」(同文書)

 Word開発チームは、HTML/HSS標準およびユーザーからのフィードバックに基づき、Word 2007でHTMLドキュメントの処理方法を改良したという。そしてOutlookチームとWordチームは、Wordのエンジンを使ってOutlookのレンダリング/編集エンジンを統合し、「Wordを用いた素晴らしい編集環境をユーザーに提供する」ことを決めた、とMicrosoftの文書は説明している。

 しかしMicrosoftはこの文書の中で、Wordのレンダリングエンジンが現在サポートしていないHTML/CSS属性があることを認めながらも、「ユーザーがHTMLニュースレターで最も必要としている機能はOutlook 2007でサポートされている」と述べている。

       1|2 次のページへ

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ