日本SGI、セグウェイのロボット研究開発支援プラットフォームを発表

日本SGIはロボット分野でセグウェイの活用を促進すべく、セグウェイをベースとする移動ロボット研究開発支援用プラットフォームを発表した。

» 2007年02月20日 01時04分 公開
[ITmedia]

 日本SGIは2月19日、ロボットの研究開発支援プラットフォームとして、同社が国内正規販売代理店をしている米Segwayの「セグウェイRMP(Robotic Mobility Platform)シリーズ」の国内販売を新たに開始した。すでに同社が提供しているレスキューロボット「FUMA」をベースとしたロボット開発支援プラットフォーム「BlackShip」の上位システムとして位置づけられる。

セグウェイRMPシリーズ

 同シリーズは、日本SGIが2006年10月から国内販売している立ち乗り電動二輪車の新型モデル「セグウェイPTシリーズ」をベースに構成された移動ロボット研究開発支援用プラットフォームで、セグウェイの最大の特徴であるジャイロセンサーによる倒立振子(バランス制御)型自立機構を備え、安定した走行を可能にするもの。また、モーターやその制御回路、バッテリなどを内蔵し、USBまたはCANインタフェースを介して容易にコンピュータで制御できる。

従来のロボット開発では、ロボットの倒立を制御する技術で多大な労力が費やされていただけに、本来の目的とは異なるロボットの駆動装置などの開発から開放され、目的テーマに専念してのロボット開発を効率的に進めることが可能となる。また、旋回半径が小さく走行性能にも優れているという特徴から、狭い範囲で細かな移動をするロボットの技術開発などに寄与すると見られる。

 すでに米国内ではNASA(アメリカ航空宇宙局)やDARPA(高等研究計画局)、カーネギー・メロン大学をはじめとする多くの大学、研究機関などがセグウェイRMPシリーズをベースに、各種のセンサや制御装置を組み込み、さまざまな移動型ロボットの研究開発を進めている。

 製品は最高速度や積載重量、登坂角度などがそれぞれ異なる5モデルが用意されており、エントリーレベルの「RMP 50」の価格は140万8750円、ハイエンドの「RMP 400」が603万7500円となっている。出荷は3月からの予定。

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