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» 2007年02月28日 21時45分 公開

フォーティネットが描く、「アンチウイルスもネットワークインフラの一機能」

フォーティネットジャパンは、ネットワークインフラとセキュリティの統合の流れは間違いないと予測する。

[高橋睦美,ITmedia]

 フォーティネットジャパンは2月28日、UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)を中核とした同社の事業戦略について説明した。

 ファイアウォールやVPN、ウイルス対策やIPS(不正侵入防御)、コンテンツフィルタリングといった複数のセキュリティ機能を1つの筐体でまとめて提供するUTMは、個々のセキュリティ機器の売り上げが緩やかになっているのと対照的に、今後も堅調な成長が見込まれている。IDC Japanの調査によれば、2006年から2010年までの5年間、国内のUTMアプライアンス市場は年平均14.3%で成長し、472億円規模に達する見通しという。

 フォーティネットはこのUTM市場における老舗ベンダーの1つだ。独自ASICとOSをベースにした「FortiGate」シリーズを展開し、小規模事業所向けのローエンドモデルから、データセンターなどでの利用を想定したギガビットクラスまで提供してきた。各セキュリティ機能をすべて自前で開発、提供していること、管理ツールも含め幅広いラインアップをそろえていることが強みだと、同社代表取締役社長の岡本吉光氏は述べる。

 今後同社は、これまで強みを発揮してきた中堅・中小企業向け市場に加え、地方自治体/大学やセキュリティサービスを提供するISP/データセンター、さらに大企業向けの市場への取り組みを強化する方針だ。この目的に向け、パートナーとの協業や認定技術者育成のためのトレーニング提供、国内リペアセンターの設置といった取り組みを進めていくという。

フォーティネットジャパンの代表取締役社長、岡本吉光氏

 大企業ではすでに、高い比率でファイアウォールやウイルス対策製品が導入されている。だが、それらを二重化してセキュリティをいっそう強化したいというニーズがあるほか、内部からの感染防止を目的に、ローカルファイアウォール/ウイルス対策として導入したいと考える市場も確実にあると岡本氏は述べた。

 特に注力する分野として、OSのパッチ適用やウイルス対策ソフトの導入が困難なFA装置やPOS端末の保護が挙げられるという。「工場の生産ラインなどは止めるわけにはいかない。しかも、いろいろなバージョンのOSがあり、機器側での対応が困難だ」と同氏は述べ、イントラネットにFortiGateを導入することで、こうした問題を解決できるとした。

 すでに、ある半導体工場ではFortiGate-60が300台以上導入されているという。特に「管理ツールの『FortiManager』を通じて一括管理でき、シグネチャ配布のタイミングなどを全部自分でコントロールできるところが評価されている」(同氏)

 岡本氏は2007年のセキュリティ動向について、「サイバー犯罪の世界ではビジネスモデルが構築されている。1ドル投資すれば8.9倍になって返ってくるという数字もあり、ドラッグの売買よりも儲かる状態だ。こうした状況を踏まえると組織犯罪は今後も増えるだろうし、それに対抗するためのセキュリティビジネスの重要性も高まるだろう」と述べた。特に、内部からの脅威にどう対処するかが大きな問題になるだろうという。

 これに対し同社では、「自前」のテクノロジを強みに、セキュリティベンダーの側から、ネットワークとセキュリティの融合を推し進める形で解決策を提案していくと岡本氏。それを具現化した製品の1つが、1月にリリースした「Fortigate-224B」だという。

 「これからは、アンチウイルス、アンチスパムもネットワークインフラの一機能として当たり前に含まれるべきではないか」(岡本氏)

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