ブログで見る、ネットがリアルに与える変化オルタナブログ通信(1/2 ページ)

DRMにかかわる著作権問題、テクノラティ発表による国内ブログ動向、そして新年度でスタートするサービスについてなど。オルタナティブ・ブログでは、インターネットで日々起こる時事ネタが独自の視点で解釈されている。

» 2007年04月13日 14時10分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 石坂渉氏の「Web屋さんのココロえ」に投稿されたテクノラティとブログと日本のエントリー。テクノラティのブログ動向調査で、日本語によるブログエントリーがインターネット上の世界動向で37%を占めるほどになったという。

 そうとはいえ、海外のブログがコラムやニュースなどといった形態が主なところに比べ、日本のブログではケータイからの投稿や、日記や備忘録といった傾向が多いため、単純に比較することはできない。そう石坂氏は指摘している。読者は、この統計をどのように見るだろうか?

DRMネタの継続から新年度、新サービスについての話題

 ビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」のナビゲーションを目的とする「オルタナブログ通信」。今回は、新年度、セカンドライフや選挙におけるマーケティング、ワンセグ、歌詞カードに関する話題が目立っていた。

 すでに120組以上となっているオルタナティブ・ブロガーの投稿すべてチェックするのは、大変かもしれない。そこで連載としてお送りしているこの記事では、4月5日〜11日までの1週間に投稿されたブログの中から、筆者の視点から幾つかをピックアップしてみた。読者がオルタナティブ・ブログを読むときの参考にしていただければ幸いだ。

 この1週間で、記事が投稿されたオルタナティブ・ブログは51のブログ、その中で4つ以上が投稿されたのは21ブログだった。投稿が1つのみのは18ブログである。

自分のポジションが分かる「@IT年収MAP」(発想七日!)

 4月は、学校や会社などで新しい年度を迎える時でもある。従って、3月で別れを経験しても、新たな出会いがあるのが常だ。オルタナティブ・ブログでも、そのような新年度に関連した記事を幾つか見かけた。

 川上暁生氏の「ITコンシェルジュの Try ! & Error ?」では、4月は組織変更の月という、そのものズバリのエントリーが投稿された。企業にとっては、年度初めは大事なのだ。そして大木豊成氏の「走れ!プロジェクトマネージャー!」に投稿された自分だったらどうする?は、そういった新入社員に関する話題。妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」では、新人生活スタート!というエントリーで新しい部署での新スタートについて決意を新たにしていた。

 新年度になると気になるものとして、同世代の人はどの程度稼いでいるのか? という点もあるだろう。堀内浩二氏の「発想七日!」では、@ITがリリースした「@IT年収MAP」について触れている(自分のポジションが分かる「@IT年収MAP」)。自らがITエンジニアであれば、見てみると面白いかもしれない。

成長から感じていくジレンマ

 北添裕己氏の「トラパパ@TORAPAPA」では、上手に書こうよ!(レジュメの書き方)のエントリーで、この時期にやり取りされることが多い職歴書に関してレクチャーしている。

 ここで会社から少し離れてみよう。松尾公也氏の「CloseBox and OpenPod」には「語学を始めるなら春」の理由という記事が投稿された。確かに、語学講座などを始めるのは春というのが多いが、それは単純に新年度で新しい講座が始まるのに併せてというだけでもないらしい。筆者も悩む花粉症の人にとって、マスクで口元が隠れるので、iPodでポッドキャストの講座を持ち歩いて復唱しても目立たないというのだ。これは気付かなかった。マスク姿をプラス方向に転換できる、いい機会かもしれないと感じた。

 季節という意味ではないのだが、伊藤靖氏の「おるたなてぃぶ思考+etc」に投稿されたSNSが成長する過程で起こるユーザーの退会も興味深いエントリーだ。この連載でも取り上げたことがある、SNSで起こるヘビー・ユーザーの新陳代謝。ちょっと寂しい。。。とも関連した記事だが、SNS成長過程で、描いた成長を望まなかったユーザーの退会について書かれている。

 これに少し関連して、大野元久氏の「IT's my business」に書かれたブログの引越しは、ブログサービスの引っ越しについて技術的なことが書かれている。

 Webサービスにしろ、企業にしろ、成長発展していくのは素晴らしいことだ。しかしその一方で、「今が好き」という人も少なからずいるわけだ。例えば、テレビ番組を思い浮かべてみよう。深夜に先進的な試みとして開始された面白い番組があったとする。それが次第に話題になり、ゴールデンタイムに引っ越した。それは喜ばしいことなのだが、次第に深夜枠でのとんがった面白さがなくなってしまう……、そのようなことは、かなりある。SNSなどのネットサービスでも、規模が大きくなることで当てはまることかもしれない。

インターネットの変化

 その観点から、永井孝尚氏の「永井孝尚のMM21」に投稿された1996年のインターネット、改めてふりかえると、まさに前世紀は、正にその通りと膝を打つ記事だ。わずか11年前のインターネット世界は、名実ともに「前世紀」の話だった、と感慨深くなる。このようなことも知らない読者も多くいるかもしれないが。大野元久氏が「IT's my business」で触れたように.com と .net が 10月から値上げする。DNSインフラ対処のためだそうだが、これも時代の流れだろうか。

言葉の勘違い

 言葉による表現は難しい。同じ言葉であっても、自分が話すものと、相手が受け取るものはまったく違う意味合いを持つ場合があるからだ。この季節は、会社では新人が入ってきたり、学校では新入生が多い。この、言葉の勘違いが起こりやすい時期でもある。

 大里真理子氏「マリコ駈ける!」相手が聞きたいことを話すには、筆者にも覚えがあることだったし、吉川日出行氏の「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」に投稿されたセマンティック・ノイズ(semantic noise)では、言葉のすれ違いについて書かれていて興味深かった。ぜひ目を通してほしい。

統一地方選挙とマーケティング(永井孝尚のMM21)

 セカンドライフ(関連リンク)が流行しているようだ。正直、筆者はやっていないのだが、それでもあちらこちらから、その名前は聞こえてくる。テレビなどのマスコミでも特集するところがあるから、自分はやっていなくても見えてきてしまうのだ。吉田賢治郎氏のけんじろう と コラボろう!でも、セカンドライフでコラボレーション体験記 2 というエントリーが投稿されている。

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