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» 2007年04月19日 07時00分 公開

電子タグの実証実験が花盛り――激化する国際標準化をめぐる駆け引き (1/2)

にぎわいを見せる電子タグの実証実験では、企業が独自で実験センターを開設する例や、海外企業と共同運用に取り組む本気の事例も珍しくない。しかし、その裏では標準化への影響力を強めようとする駆け引きが激しさを増している。

[富永康信(ロビンソン),アイティセレクト編集部]

 EPCglobalの物流部会が実施する国際物流の実証実験が始まっている。NTTコムウェア、インターネットイニシアティブ、日本オラクル、日本ベリサインの4社は合同でこれに参加。第1段階は香港〜日本間(07年2月完了予定)、第2段階は上海〜ロサンゼルス間(同年10月完了予定)で、RFIDを利用した国際物流の本格運用に向けた課題抽出と解決策を探るという。

 EPCglobalは、バーコードに代わるデータキャリアとして、RFIDとインターネットを利用したEPC(Electronic Product Code) globalネットワークシステムの開発・推進を行うために2003年11月に設立された非営利法人である。

本格普及にはキラーソリューションが必要

 今回は、部会の共同議長を務める日本郵船をはじめ、国際物流大手のDHLやマースク・ライン、シェンカー、シュナイダー・ロジスティクスなども参加する。また、技術面のトピックは、コンテナやカートなど物流資材にはアクティブタグを付け、貨物自体にはパッシブタグを貼付して、ハイブリッド環境でデータを管理しているという点。

 特にアクティブタグは、433MHzというアマチュア無線も利用する帯域を利用するタグを用いたことが注目されている。広範囲な通信距離を担保する433MHzを使うことで、振動や温度の変化をモニタリングする機能など、積荷の物流品質を高める付加価値の可能性にも期待されている。

 「将来RFIDが国際社会のインフラとして普及した場合、ネットワーク上の情報共有の仕組みとして、オープンなプラットフォームでシームレスに情報共有することが必要となる」と語るのは、NTTコムウェアのエンタープライズ・ソリューション事業本部で、RFID推進室長を務める鈴木隆晃氏だ。特に、ミドルウェアについては標準化作業が進みつつあるとはいえ、まだ実用化のための検証例が少ない。

 そこで今回は、香港側と日本側双方で計4つのEPCIS(EPCに関連付けられた商品や製品の情報を登録・検索するためのデータベース的サービス)を立てて互いに情報共有し、世界の工場である中国と消費地である日本との物流のありようをRFIDで検証する。

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