ロボカップに送り込まれる「忍三人衆」

日本SGIと電通大の産学連携チーム「SHINOBI」が「ロボカップジャパンオープン2007大阪」に送り込む刺客は、姿こそゴツいが、被災地では救助を生業とする頼もしい存在だ。

» 2007年05月01日 16時38分 公開
[ITmedia]

 日本SGIは5月1日、電気通信大学松野・長谷川研究室とともに産官学連携チーム「SHINOBI」として、大阪で5月3日から開催される「ロボカップジャパンオープン2007大阪」のロボカップ・レスキューリーグに5年連続して出場する。同大会は7月1日からアトランタで行われる「ロボカップ世界大会2007 アトランタ」の前哨戦となるもの。

 日本SGIは、2000年8月からワールドワイドスポンサーとして資金面、およびLinuxプラットフォームを中心とした技術面で同大会を支援している。2003年には前年の世界大会のレスキューリーグで準優勝した電気通信大学松野研究室「SHINOBI」チームと産学連携チームを結成。このチームで共同開発されたヘビ型レスキューロボット「KOHGA」、台車型レスキューロボット「FUMA」を中心にロボカップ・レスキューリーグに参戦、いずれも上位入賞している。

 5年連続してレスキューリーグに出場する「SHINOBI」が今回送り込むレスキューロボットは、「d(*w*)b」(ビーゴ)、「KOHGA2」、そして新たに開発した新型ロボットの3台。

 d(*w*)bは完全自律型の小型の車輪型ロボットで、走行しながら2次元の地図を自動生成し、被災者を自動で探索することができるレスキューロボット。

理科室の顕微鏡のようにも見える完全自律型の車輪型ロボット「d(*w*)b」。よく見るとノートPCがそのまま搭載されている

 KOHGA2は、4つの可動式クローラを備えた遠隔操作ロボットで、カメラや熱赤外線センサーなどを多数搭載している。同ロボットは、「ロボカップ世界大会2006 ブレーメン」のレスキュー・ロボットリーグにおける手動操作でのロボットの走行性能・時間を競う種目「Mobility Challenge」に出場し、優勝した実績を持つ。

4つの可動式クローラを備えた遠隔操作ロボット「KOHGA2」

 これら2つのロボットの特徴を兼ね備えたものが、今回新たに開発された自律型の小型クローラロボット。荒地走行でも自動的に行動でき、被災者の探索を目指したロボットとなっているという。

自律型の小型クローラロボット「新型ロボット」。名前はまだない

 なお、本大会に併催される展示ブースでは、汎用モデルである「セグウェイPT i2」および「セグウェイPT i2 ポリス&セキュリティ」に加え、2007年2月に国内での販売を開始したセグウェイのロボット研究開発支援プラットフォーム「Segway RMP(Robotic Mobility Platform)のRMP50と同200モデルも展示される予定。さらに、「FUMA」をベースに作られた、ロボット研究開発支援プラットフォーム「BlackShip」も展示される予定。

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