スパイウェア、詐欺ウェアといった悪質ソフト配布サイトをホスティングしているプロバイダー上位5社の社名が公表された。
スパイウェア対策プロジェクトのStopBadware.orgは、悪質ソフト配布サイトのホスティング件数が多いプロバイダー上位5社の社名を公表した。企業などの正規サイト運営者に注意を促し、プロバイダー選びの参考としてもらう狙い。
StopBadware.orgは、ハーバードロースクールとオックスフォード大学が主導する非営利プロジェクト。マルウェア、スパイウェア、詐欺的アドウェアといった「バッドウェア」対策活動を行っている。このほどバッドウェア配布サイトとして報告された4万9296サイトを分析し、一部プロバイダーが大量の悪質ソフト配布サイトをホスティングしている傾向があることを割り出した。
StopBadware.orgによると、バッドウェア配布サイトを多数ホスティングしている上位5社は、iPowerWebの1万834件を筆頭に、Layered Technologies(2513件)、ThePlanet.com Internet Services(2056件)、Internap Network Services(1437件)、CHINANET Guangdong province network(786件)の順だった。
最近の傾向として、企業などの正規サイトで知らないうちにバッドウェアをホスティングしているケースが増加。ソフトの脆弱性や未パッチのコンテンツ管理システムを悪用したり、破られやすいパスワードを推定するなどの方法で、不正コードを仕掛ける手口が横行しているという。
ホスティングプロバイダーは顧客に対し、例えば破られにくいパスワードの利用を促すなど、セキュリティ上のベストプラクティスについて啓発する強力な土台を持っているとStopBadware.orgは指摘。ネットで事業を営むユーザーに対しては、ホスティングプロバイダー選びには慎重を期すよう呼び掛けている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.