NTT東フレッツの広域障害、原因はIPルータの処理能力オーバー

5月15日に発生したNTT東のフレッツサービスなどの大規模障害は、ルータの処理能力に起因するものだった。

» 2007年05月16日 13時03分 公開
[ITmedia]

 14都道府県の広域にわたり、5月15日夕方から深夜にかけてNTT東日本の「フレッツサービス」や「ひかり電話」で障害が発生していた事故(16日現在は全面復旧)で、障害の原因がサービスの処理を担当するルータであることが分かった。NTT東が16日に発表した。

 NTT東によると、障害の原因は同社ビル内に設置しているIP電送装置(ルータ)が故障し、パッケージを交換したことによるもの。工事でパッケージを交換すると、IP網内にあるすべてのルータにおいて通信経路を決定するルート情報(ルーティングテーブル)の書き換えが自動的に行われるが、このときに、ルータの処理能力を超える情報が発生。ほかの多数のルータにおいても連鎖的に処理能力を超えた書き換えが起こった結果、IPパケットの転送処理が自律的に停止してしまった。

 今回の障害は15日午後6時44分ごろに発生し、Bフレッツは約119万、フレッツADSLは約150万、フレッツISDNは約16万、ひかり電話は約59万の契約者に影響が出た。ひかり電話については110/119番の緊急機関への通話もつながらない状態だったという。発生から約7時間後の5月16日午前1時35分までに全面復旧した。なお、Business Etherを利用したひかり電話のユーザーには影響がなかったという。

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