新丸ビルもすぐにカーナビ検索が可能?――昭文社が地図データのリアルタイム更新技術を開発

昭文社は地図データを差分情報のみを更新することで最新の地図情報を常に提供できるシステムを開発した。

» 2007年05月16日 19時54分 公開
[ITmedia]

 昭文社は5月16日、空間データベースを利用して更新された最新の地図データをインターネットなどで配信できる差分更新システムを開発したと発表した。

システムのイメージ

 このシステムでは、地図上の地物(建物や道路など)をデータベース化して、変更されたデータのみをネットワーク経由で企業のGISやカーナビの地図データベースなどに配信することができる。

 従来の地図データは、地表面をメッシュ状に区切ったエリアを基準に作成されており、データベースを更新するには周辺のエリアを含めて全面的に作業を行う必要があった。このため、更新には時間と手間が掛かり、年に数回しか更新ができないという。

 新システムでは、新しい建物や道路ができた場合に地図データの一部分を更新する。例えば建物がオープンした当日にその建物を反映した最新の地図情報を提供できるとしている。

 同社では、建物や道路形状、名称、緯度経度、検索条件、道路ネットワークなどを独自のデータベース「SiMAP」としての構築を進めている。今後は、鮮度の高い地図の更新情報をユーザー提供するとともに、ユーザーから提供される建物の新築や改築などの情報の集約管理にも利用する。

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