ウイルスの新たなターゲットとなったのは、TIのグラフ電卓「TI89」だった。
Texas Instrumentsのグラフ電卓「TI89」を標的としたウイルスが出現した。セキュリティ企業のSymantecが5月31日のブログで伝えている。
TI89は数式処理のできるグラフ電卓として、学生などに人気がある。Symantecによると、TI89ではメモリにモジュールをインストールすることが可能で、ゲームなども含め多数のアプリケーションが存在している。
今回見つかったウイルスは、こうしたモジュールに寄生する形で感染し、エントリーポイントを見えにくくする性質を持つ。
感染すると、モジュール内部で特定の命令セットを探し、それを書き換えてウイルスコードをポイントさせる。これにより、検出が極めて難しくなるわけではないが、感染したファイルを修復するのはやや面倒なことになるという。
Symantecでは、TI89のプラットフォームを何と呼ぶのが適切かをまだ検討している最中で、ウイルスの名前さえ付けていないと説明。このプラットフォームのスキャナが存在しないことが一番の問題かもしれないと述べている。
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