しかし、これに大きな落とし穴があることを、加藤恭子氏「きょこ コーリング」は、PASMOの注意事項としてエントリーを書いている。
それは、電子マネーを利用した「履歴」についてである。PASMOの場合、電車やバスなどといった交通機関の利用が多いだろう。すると、それは仕事上の交通費も含む人も多いはず。その場合、どのように会社に提出するかというと、履歴を印字して提出するケースが多いが、PASMOでは券売機の履歴印字が最新20件しか表示されない。Suicaでは50件程度の印字だが、それでもマメに印字しておかないと履歴が消えてしまうのである。このケースでは、印字されなかった部分は自腹になってしまったという知人の話を紹介していた。
ただし、このエントリーには幾つかコメントが付いていて、それによればPASMOの場合にはネットで過去の履歴が確認できるとか、Suicaの券売機で履歴印字すれば、PASMOの分も含めて最新50件程度まで印字可能という報告もある。
どちらにせよ問題なのは、このようなことがユーザーに分かりづらい(伝わっていない)という現実ではないだろうか。電子マネーが今後普及していくにつれて、各社にはこの履歴表示・印字の点を、しっかりと対処してほしいと思う。
ブログというのはそもそも、このようにしなければならない、という決まりごとはない。好きなことを、好きなように書けばいい。
しかし、ブロガーというのは往々にして、「書かなければならない」という強迫観念に陥ることがある。書きたいことやネタがなければ書かなくてもよいのに、無理やりにでも毎日何かしら書いているブロガーもまた、多いのである。
そして、1日休んだだけでも、「どうしたんですか?」というメールやコメントが届くこともあるという。
オルタナティブ・ブログには、120組を超えるブロガーが集っている。吉川日出行氏の「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」に投稿された[定点観測]実名ブログ界の動向 2007年5月版にあるように、この5月は1組も新規ブロガーの参加がない。しかし、120組を超すブロガーがいる中で、ブログの更新をしているのは60ブログということは、約半数がこの1週間に限って言えば休眠状態ということになる。
その中で興味深いのは、「しばらく休んでいました」という投稿が、今週、2つのブログであったことだ。
まず酒井秀夫氏「アセンディア酒井の大分・福岡・東京の三都?往復日記」に投稿された休載する場合、どうする?。酒井氏は、風邪をひいてブログの更新を休んでいたが、やはり「生きていますか?」という問い合わせがあったという。
妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」の場合は、専門ブログで実名を出している、という責任感で、1カ月ぶりになったことを詫びつつ、専門ブログで実名を出すことの責任感について書いている。
確かに、オルタナティブ・ブロガーは、氏名を公開している。そしてITmediaからの誘導もある。従って、いくら個人で書いているといっても、そのバックボーンなどを意識してしまうのは、致し方がないかもしれない。そうすると、話題がない時、表に出せない時など、結局はブログ更新が滞ってしまうのだ。
これは、一般のブロガーとはケースが異なるかもしれないが、同じ部分もあると思う。つまり、“ブログを無理して書く必要はない”ということだ。
しかし、実際は実名ブログにしろ、匿名ブログにしろ、楽しみにしている読者が付けば、なかなか更新されないと心配してしまうし、ブロガーはそれに応えようとして努力するだろう。
本来ブログというものは、自分らしく、自分のペースで――書く方も、読む方も、こういった意識でやっていくのが、精神衛生上もよいことかもしれないのだが。
2007年問題――ひと言でいえば、団塊世代のいっせい退職と、それから派生する様々な問題のことである。実際にはそれ以外にも、新築ビル問題や人口減少なども含まれるが、おおよそ「2007年問題」という場合は、団塊世代のことを指しているといっても過言ではないだろう。
安藤怜氏「安藤怜のロンドン灯」で、こういう「2007年問題」もあるそうですという投稿があった。「キャクソウ(お客様相談室)業界の2007年問題」というものだそうだが、定年で比較的暇を持て余しているような団塊世代が、メーカーの顧客相談室に大量の電話をするという状況が現実のものになりつつあるという。
以前、ユーザーサポートについて取り上げたが、いろいろな意味で企業側も対応に迫られるのかもしれない。
以上、5月31日から6月6日にかけてのオルタナティブ・ブログに投稿されたエントリーから、筆者が気になったものをピックアップしてみた。
このようにオルタナティブ・ブログには、数多くの興味深いエントリが投稿されている。ここで取り上げたのは、あくまでも一部に過ぎない。どちらかといえば取り上げられなかったエントリーのほうが多いのだ。ぜひ、本記事を通して興味を持った際には、それぞれのブロガーの本投稿リンクをクリックし、読んでほしい。
また、オルタナティブ・ブログを読む際の参考としては、まず「ブロガー一覧」から見てみよう。各ブロガーの最新投稿タイトルが表示されており、そこから自分の興味がある話題を探すことができるだろう。そこからお気に入りブロガーを見付けることも可能だ。
また、「最新投稿一覧」から、オルタナティブ・ブログ全体の最新投稿記事をRSSリーダーなどでチェックするのもよいかもしれない。
ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。
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