ITmedia海外速報部「海外速報部ログ」に投稿された一番怖いセキュリティホールは社員は、その観点から見ても興味深い記事だった。
いくらシステム面からセキュリティを強化しようとも、最終的に情報を触るのは人である。sawa氏がこのエントリで触れている3月に起きた情報流出は、「悪意ある」元社員の仕業だった(関連記事)。また、記憶に新しいところでは、自衛隊で発生した特別防衛秘密(特防秘)であるイージス艦情報を持ち出したのも、やはり内部の人間だった。
sawa氏が指摘するように、いちばん怖いのは「人」、つまり「いちばん怖いセキュリティホール原因は社員」であるということになるのかもしれない。
IT技術が進み、あらゆることがオートマ化されていくが、その一方で「人を見抜く目」がもっとも重要になっていくのは間違いない。
これまでも何度か取り上げたが、世では電子マネー化がどんどんと進んでいる。それも、一つの電子マネーに集約するのではなく、新しい電子マネーが続々登場しているのが現状である。
前にも取り上げたセブン・イレブンの電子マネー「nanaco」も登場した。酒井秀夫氏「アセンディア酒井の大分・福岡・東京の三都?往復日記」では、実際に使って便利であるとの感想が書かれている(nanaco)。
要するに、電子マネーが増えすぎて困るのは、「使える店と使えない店が分からない」という点だが、酒井氏の場合、「駅の中なら絶対使える=Suica」「セブンイレブンなら絶対使える=nanaco」が明確になったため、使い勝手がよくなったというのだ。
ただし、続く電子マネー(Suica)というエントリーで酒井氏は、東京を離れて大阪に行くと不便に感じると指摘する。「Suica」は、JR西日本の電子マネー「ICOCA」と相互連携をしている。しかし、関西の私鉄で使われている「PiTaPa」とは相互連携をしていないというのだ。もちろん、関西エリアにおいて「ICOCA」と「PiTaPa」は相互連携がなされている。つまり、「A=B」「B=C」なのに関わらず、「A≠C」となっているため、利便性に欠けるというのだ。出張の多いビジネスマンとして酒井氏は、相互利用の動きの加速化を願っているという。
平野洋一郎氏「Alternative 笑門来福」のPASMOに感じる価値の激変はなかなか考えさせられた。確かに、いまは不便と感じてしまう「パスネット」も、登場した際には小銭を使わず、券売機も通さずに電車に乗れる「便利」なツールだった。ところが、「PASMO」が登場し、「Suica」と相互利用できるようになると、いちいち取り出して改札を通さなくてはならない「パスネット」は非常に不便なものと感じてしまう――。
モノ自体は何も変わっていないのに、環境の変化によって、そのモノの価値が大きく変化してしまう。「移り変わりの速い世の中で、新しい価値を提供していかなければ、すぐに陳腐化して同じ価値を提供できなくなるのだ」という平野氏の指摘には頷かざるをえない。
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