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» 2007年07月13日 10時00分 公開

ハイエンドストレージが可能にする最高レベルの災害対策:災害対策の切り札となるHPの最新ストレージソリューション

このところ企業の災害対策意識が高まりつつある。ITに依存した業務形態や社会的責任など、事業継続性が企業にとって大きな課題となったことはもちろん、DRを構築するための通信コストの低下やソリューションが充実したことなども要因としてあげられる。HPストレージ製品の最高峰に位置するHP Storageworks XPは、災害対策を特に強く意識した企業に最適なDRソリューション製品である。その魅力を探ってみよう

[PR/ITmedia]
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かつては銀行・金融機関など、信頼性確保のためには多額のコストを投じることも当然と考える特定業界向けのソリューションと考えられることも多かったDR(災害対策)だが、現在では業種業界を問わず業務のITへの依存度が高まり、ITシステムのトラブルが予想を遙かに超える甚大な影響をもたらすようになってきている。そのためDRへの関心は広く高まってきており、かつ、構築のための基盤もより手の届くところまでおりてきている。こうした現状から、DR実現を加速している背景と要素について見てみよう。

環境面でのドライビング・フォース

 ITシステムの障害によって業務に深刻なダメージが発生する例は、残念ながら現在では決して少ないとは言えない。金融機関や運輸交通など、社会インフラの一部を構成する公共性の高い事業に関しては、ITインフラのトラブルからサービス停止に陥った事例が大きく報道されるなど、社会的な関心も高まっている。なおかつ、充分な対策を講じておかないと深刻な被害を生じる可能性があるのは、公共性の高い事業に限定されるわけではない。サービスダウンに気付くユーザーが多ければ、結局はトラブル発生が広く知られることとなり、企業やブランドのイメージを失墜し、ユーザーの信頼を失う結果になる。

 以前なら業界の噂レベルに留まっていた企業のトラブルの情報も、社会全体の関心が高まってきたことと、インターネットを介した急速な情報の伝搬が可能になったことの相乗効果で、あっという間に周知されてしまう。こうした状況にあってなお、「特別な対策を施さなくても何とかなる」と考え続けるのはもはや自滅的な発想と言っても過言ではないだろう。

 こうしたいわば社会的な要因からも企業の災害対策意識が高まってきており、実際のDR導入が加速していることは確かなようである。ではその環境背景から探ってみることにする。

 かつては、DRといえば銀行などの金融業界が採用する程度であり、“特別なユーザーのための特殊なソリューション”という見方もされていた。金融業界は情報の保全が何よりも重視される性格の業務であり、万全の対策をとっているという安心感が顧客確保に繋がることもあって、DRにも多額のコストを投じてきた経緯がある。初期のDRは、巨大な投資を行ってもそれに見合う効果が期待できるユーザーのみが利用していたといえる。

 しかし、インターネットが一般化し、業務の大半をITに依存する企業が増えている現在、DRはもはや特殊なソリューションではなくなった。業種業界を問わず多くの企業において、ITシステムのトラブルが業務停止に直結するリスクを抱えるようになってきている。一方で、ユーザー企業の幅が拡がったことで、DRソリューションにも多様性が求められるようになった。かつてのような、高い信頼性が確保できるなら多額の投資も許容するというユーザーばかりではなく、保護レベルと投資額のバランスを考え、最適なシステムを構築したいと考えるユーザーが増えている。この結果、従来のようなメインフレーム一辺倒なシステム構築ではなく、オープンシステムによるDRソリューションが中心になってきている。多様な選択肢の中から、目的に応じてさまざまな構成が実現できる柔軟性の高さと、相対的なコストの低さで、幅広いユーザーが導入可能なDRソリューションが展開できるようになってきているのだ。

 DRは遠隔地にデータを置く考え方を基本としているが、そのデータ伝達に使われる通信回線のコストが下がってきていることも見逃せない要因だ。光ファイバの敷設が急速に進み、通信事業者間での競争になった結果、回線コストは以前に比べて低下する傾向にある。現実には、特に低下が著しいのは主として個人向けのベストエフォート回線なのだが、企業ユーザーが必要とする専用線接続型の回線でも価格は以前に比べれば低下しているし、保護レベルやデータ伝送方式を選ぶことでより安価なベストエフォート型回線でDRを実現することも可能になってきている。

通信コスト低減化支援事業の概要

 さらに、政策面での優遇もある。顕著なのが「情報通信産業特別地区」(いわゆる経済特区)として指定を受けた沖縄県の那覇・浦添地区および名護・宜野座地区の2地区だ。ここでは、特定情報通信事業の集積の促進を目指し、データセンターなどを対象とした法人税の免除政策が行われている。また、沖縄を拠点とする事業者を対象として、沖縄と大阪および東京を結ぶ通信回線(沖縄県情報産業ハイウェイ)の無償提供といった政策の実施もある。こうした制度を活用すれば、例えば東京〜沖縄間の遠距離に分散したデータセンター間をDR構成にするといった場合のコストの低減が期待できる。実際に、日本ヒューレット・パッカード(HP)のDRソリューションの事例は多数あり、例に挙げた優遇措置を利用してDRを構築し、大きな効果を得ているという事例もある。

HPのDR事例はこちら

HPの最新エンタープライズストレージとは

 社会環境やインフラでのDR導入の敷居は下がってきた。では実際にHPがもつソリューションの中で、導入する十分なメリットのある製品という観点から見てみよう。HPのストレージ製品群でもトップエンドとなるHP StorageWorks XP24000 ディスクアレイは、今年投入されたばかりの最新世代(第5世代)のストレージだ。第4世代のXP12000では強力な仮想化機能が搭載されたことがトピックだったが、XP24000ではこの仮想化機能がさらに強化されており、DR実現の際に有効活用できる実装技術の選択肢がさらに豊富になっている。

 DRに直接関連する機能としては、筐体間の遠隔コピー機能がまず思い浮かぶ。XPディスクアレイは、従来の同期/非同期方式のコピーに加え、新たにジャーナル方式がサポートされている。同期方式では、結局はローカルのSANと同容量の接続帯域が確保できないと利用できないことになり、I/Oのピークに合わせた接続回線を用意する必要がある。通信回線コストは低下傾向とはいえ、帯域保証型の大容量回線は相対的にはやはり高価なリソースであり、コストは高く付くが、障害時に失われるデータが最小限に抑えられる点は大きなメリットとなる。いわば、最上位の保護を実現するための手法である。一方、ジャーナル方式はローカルストレージのディスク上に更新データをバッファリングし、回線が空いているときに順次転送する、という手法だ。これだと、I/Oのピークに合わせた回線ではなく、平均使用帯域に合わせた回線で足りることになる。であれば、帯域保証型の回線ではなくベストエフォート型のインターネット接続回線を利用することも可能で、通信回線コストを大幅に低減することが可能だ。同期方式に比べると更新タイムラグが大きくなるのが欠点だが、逆に更新タイムラグに多少目をつぶることが出来れば超長距離でのコピーも可能となる。この特性を踏まえたHPのDRソリューションであるContinentalclustersXP Cluster Extensionでは、サイト間の距離が数百〜数千kmに及ぶ遠隔クラスタが実現可能となっている。HPは、各種サーバクラスタとXPディスクアレイを組み合わせたDRシステムの動作を、大変興味深い実証実験※を通じて確認している。

※HPでは実際にDR で構築された片側のサイトにダメージを与え、各OSを搭載したもう一方のサイトがリカバリできた時間を計測する実験を行なった。災害により1サイトが破壊されても、DRで構築された他のサイトにてストレージに格納されたデータさえあれば、非常に早い時間で復旧できる事を証明している。

 なお、複数の同期手法が利用できるようになったことで、従来最上位と考えられてきた同期型のコピーを上回る保護も可能になってきた。比較的近距離の拠点間を同期型で接続してバックアップサイトを確保することに加え、さらに長距離にジャーナル方式コピーによるバックアップサイトを追加で用意する、3拠点型のDR構成だ。同期型のコピーでデータ喪失を最小限に抑えつつ、両拠点が同時に被災するような大規模災害を想定した長距離接続で万全の保護を実現するという手法だ。HPは、全社規模のデータセンタ統合プロジェクトを推進している最中だが、3箇所6拠点のDRシステム構築にこの技術を適用している。さすがに3拠点用意するのは多額のコストを要するが、最上位の保護を必要とするユーザーは検討する価値があるだろう。

 ベストエフォート型のインターネット接続回線を使ってストレージの筐体間コピーを実現するとなると、IP接続を介してデータをやりとりすることになるため、SANとIPのデータ変換を行なうプロトコルゲートウェイが必要になる。これを追加導入するとなるとコストアップ要因にもなりかねないが、HPとCiscoの15年にも及ぶ提携関係を踏まえてHPがCisco社よりOEM供給を受け投入されているCisco MDS9000シリーズ・スイッチを利用することで、SANスイッチとプロトコルゲートウェイを集約することが可能になる。

 ローカルでのSAN接続のためのSANスイッチとプロトコルゲートウェイを1台に集約した構成になっているため、別々に購入するのに比べて機器コストが下がる。それに加えて、運用管理が従来のCiscoのIPルータで使用されているCisco IOSと類似の体系となっているため、ネットワーク管理者にとって扱いやすい製品となっている点も運用管理コストの増大を抑えることができるポイントだと言えるだろう。SANの管理はIPネットワークの管理者にとってはやはり馴染みの薄い異質な環境であり、大規模な環境ではIPネットワークの管理者とストレージ管理者が分かれていることもあるほどだが、人材をも集約できればコスト削減に繋がるはずだ。

 さらに、MDS 9000シリーズでは仮想化の機能も実装されており、配下のSANを複数に仮想的に分割するVSANの機能も利用できる。この点は、先進的な仮想化機能を実装するXP24000との組み合わせで大きなメリットを生むことになるだろう。

photo HP StorageWorks XP24000 ディスクアレイ

 XP24000の仮想化機能は、大きく3種類に分けられる。まずは、第4世代で実装された外部ストレージの接続機能だ。他モデルや他社製ストレージをXP24000に接続し、サーバからはXP24000のストレージ領域が拡大したかのように見せることができる機能だ。DRとの組み合わせでは、遠隔サイトに設置した他社製を含む外部ストレージを、ローカルのXP24000から直接制御できるようになった点が注目される。メインのサイトのストレージを最新のXP24000にリプレースし、古いストレージを遠隔サイトでDRのために使う、という場合にも、遠隔サイトのストレージをXP24000に接続して仮想化して使うことで、XP24000の機能だけで遠隔データコピーが実現できることになる。既存投資を保護しながら無理なくDR対策を強化できるという点で、ユニークな手法と言えるだろう。

 また、パーティショニングも仮想化技術の応用として有用な機能だ。XP24000のパーティショニングは、単にストレージ領域だけを分割するのではなく、ストレージ筐体内のプロセッサやキャッシュ領域までも分割できる点が特徴となる。一部のパーティションにアクセスが集中した際にも、他の領域には影響を与えることがないので、サービスレベルの低下やシステムダウンが発生することを避けることができる。さらにMDS 9000シリーズ・スイッチのVSAN機能と組み合わせれば、複数の環境をコンソリデーションしつつ、相互影響を排除することも可能だ。

 パーティショニングはDRとは直接関係のない機能のようにも思われるかもしれないが、DRの本質的な目的は、災害に備えることではなくシステムダウンを避けることだと考えれば、より高い視点では同じ方向を目指す技術だと見ることができるだろう。

 3番目の仮想化技術としてXP24000に実装されているのが“XP Thin Provisioning”だ。これは、サーバ側には大容量のファイルシステムを見せておきつつ、実際に確保するディスクスペースは当座必要な分だけにとどめ、容量が不足しそうになった段階で新たに追加割り当てを行なう、という機能だ。ストレージ側での動的なプロビジョニングは以前から実現されていたが、OSのファイルシステムは必ずしも動的な容量拡張に対応しているわけではなく、ファイルシステムの再構築といった作業を必要とすることも多かった。XP Thin Provisioningでは、あらかじめ想定される将来容量にあわせて最初にファイルシステムを作ってしまうため、動的なプロビジョニングを行なってもOS側には影響を与えることがない。このため、サービス停止を起こさない点がメリットとなる。

 この機能も従来の意味でのDRとは異なる手法ではあるが、サービス停止を回避する、という大目標のためには有効な技術だ。

 現在では、ストレージ筐体およびSANのレイヤーで多くの機能が実装されるようになってきており、DRの実現にも多岐にわたった手法を組み合わせることが可能になってきている。ユーザーが必要とする保護レベルとコストのバランスでさまざまな実装が可能になっており、選択肢が拡大しているわけだ。通信コストの低下などの外的要因も、選択肢の拡大に寄与している。狭い意味でのDRにとらわれるのではなく、より広い視点で「システムの安定稼働の確保」を考えた場合、最新のストレージシステムには、導入に値するさまざまな新機能が実装されていることがお分かりいただけるものと思う。

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提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年8月13日