POP3代理受信が可能なメールセキュリティアプライアンス――アズジェント

アズジェントは、イスラエルPineAppのアンチスパム/ウイルスアプライアンスにPOP3プロキシやファイアウォール連携などの機能を追加した。

» 2007年08月22日 10時00分 公開
[ITmedia]

 アズジェントは8月22日、メールセキュリティ対策アプライアンス「PineApp Mail-SeCure」(Mail-SeCure)を機能強化したと発表した。Mail-SeCureはイスラエルPineApp社の製品をアズジェントが国内で販売しているもので、最新バージョンではPOP3プロキシ機能により、社外のメールサーバのスパム/ウイルス判定が可能になった。同月27日より出荷を開始する。

画像 PineApp Mail-SeCure

 Mail-SeCureは、10種類以上のアンチスパムフィルタ、3種類のアンチウイルスエンジンを搭載するアプライアンス型の統合メール対策製品。IPベース、送信者ドメイン、コンテンツベースといった多様なスパムフィルタを持ち、IPレピュテーション、リアルタイム検知などの機能として、誤検知率の低さで評価される米Commtouchのエンジンを採用している。メールトラフィック量や挙動を基に検知するため、言語に依存せず未知のスパムにも対応できる。

 また、ベーシックモデルが69万円と安価で、2台を使ってVRRP(Virtual Router Redundancy Protocol:冗長化プロトコル)によるHA構成やメール処理の負荷分散が低コストで実現できるのも特徴。「地方のユーザー企業や学校が主な導入先。そのユーザーのほとんどがHA構成で導入している」(アズジェント)という。

画像 リポート画面。Webベースの管理インタフェースは日本語化されている

 新バージョンの主な機能強化点は、POP3プロキシ機能をサポートしたこと。この機能により、企業がメールサーバを社外にホスティングしている場合でも、Mail-SeCureがメールサーバから代理受信したメールのスパム/ウイルスチェックを行い、クライアント側は正規のメールだけを受信できるようになる。この際、メールクライアント上でPOP3のサーバやポート番号など設定を変更する必要がある。

 さらに、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの公開するAPIであるOPSEC(Open Platform for Security)にも対応。同社のファイアウォール「VPN-1」と連携して、受信メールの送信IPアドレスをMail-SeCureのIPレピュテーション機能で確認した後、スパムと判定した場合はゲートウェイでSMTPセッションを切断、メールをブロックするといったことが可能になった。

 Mail-SeCureは、メールの処理性能の違いにより「2020」(1時間当たり8000通)、「2040」(同1万1000通)、「2060」(同1万4000通)の3種類がある。価格はそれぞれ69万円、135万円、182万円(いずれも初年度の保守料込み)。保守契約を結ぶユーザーは無償で最新バージョンにアップグレードできる。

 同社は今後1年間で150台の販売を見込む。

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