“フェデレーション”が企業間連携の今後を変えるID管理をスッキリさせるIAMのお役立ち度(1/3 ページ)

厳密なIDアクセス管理には、アクセス制御・認証・監査ログを集中管理する統合認証基盤が求められている。ここでは、実際に提供されているWebアクセス管理ツールを例に、統合認証基盤の機能を解説しよう。

» 2007年08月31日 07時00分 公開
[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

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 企業内にさまざまに存在するアプリケーションの入り口となるユーザー認証を横ぐしでカバーする役割を担い、顧客や社員、パートナーが統合的なログインを可能にするのが、統合認証基盤である。

 その一例として、アイデンティティ/アクセス管理(IAM)ソリューションに注力するCAでは、2004年に買収したNetegrityのWebアクセス・シングルサインオン(SSO)製品を自社製品に統合し、Webアプリケーションの認証基盤「CA SiteMinder」を提供している。

 「SiteMinderの最大の特徴は、ユーザー認証、アクセス制御、ログ収集を一元管理する機能にある」と説明するのは、日本CAのセキュリティマネジメントプリセールスでコンサルタントを務める兼岡禎朗氏。一元化されたポリシーベースのWebアクセス管理と、SSOによるWebアプリケーション認証における利便性の向上、さらにはアクセスログの収集によって、いつ・誰が・どのWebサイトにアクセスしたか、認証の成功/失敗などの証跡管理を行うという。

2つのSSOのメリット、デメリット

 複数のWebサーバ環境でSSOを活用する場合の構成は、一般に「リバースプロキシ型」と「エージェント型」の2つが存在する(図1)。

図1 図1●「リバースプロキシ型」と「エージェント型」の2つSSOを混在させるSiteMinderの認証方法(出典:日本CA)[クリックで拡大]

 リバースプロキシ型とは、既存のWebサーバのフロントにプロキシサーバ(ユーザーの入り口となるサーバ)を立てることで、専用のエージェントを不要にする構成のこと。既存のWebサーバにエージェントを導入する必要はなく、ベンダー各社のセキュリティポリシーにのっとった構成をサポートできる半面、拡張時には新たなハードウェア追加やネットワーク構成の変更が必要で、アクセスがプロキシサーバに集中するため、パフォーマンス管理も困難というデメリットがある。

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