LVMで楽々ディスク管理Linux Hacks(2/3 ページ)

» 2007年09月05日 01時10分 公開
[Shashank-Sharma,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine

VGの作成

 ここで、PVとVGについて前述したことを思い出そう。VGは、1つ以上のPVから構成されているということだった。従ってVGを作成する前にPVを初期化する必要がある。そのためにはまず、新しいパーティーションテーブルが使用されることを確実にするために、リブートする必要がある。その後、端末ウインドウを開いてrootユーザーとして、あるいはsudoを使用して以下のようなコマンドを実行しよう。


pvcreate /dev/sda3

 これでPVを初期化できた。そこで次に、このPVを使用するVGを作成しよう。VGには、一意の名前を与える必要がある。「vgcreate home2 /dev/sda3」というコマンドを実行すれば、/dev/sda3から構成されるhome2という名前のVGが作成される。

 あるいは、複数のPVから構成されるVGを作成することもできる。例えば「vgcreate home3 /dev/sda3 /dev/sda5」とすれば、sda3とsda5という2つのPVから構成されるVGが作成される。VGはまた、複数のハードディスクにまたがることもでき、例えば「vgcreate home4 /dev/sda /dev/sdb」とすれば、2つのハードディスクにまたがったVGが作成される。vgscanコマンドを使用すれば、全VGを表示できる。

 以上でVGが作成できたので、次にVGをLVに分割しよう。VG内には複数のLVを作成することもできるし、VGの全領域を使用する単一のLVを作成することもできる。「lvcreate -n downloads --size 1G home2」というコマンドを実行すれば、home2という名前のVGの中に、downloadsという名前の1GバイトのLVが作成される。LVの名前は-nオプションで指定している。

 なお以下で述べるようにLVをマウントする際にはLVの名前とVGの名前が両方とも必要になるが、lvdisplayコマンドを使用すればLVの属性を見ることができる。

 新しいLVを使い始めるには、まずそのLVのフォーマットとマウントを行う必要がある。LVは/dev/VG名/LV名(ここでは/dev/home2/downloads)として利用可能になっているはずなので、rootユーザーになって「mkfs.ext3 /dev/home2/downloads」というコマンドを実行すれば、LVをExt3ファイルシステムとしてフォーマットできる。

 次に、「mkdir /home/downloads」というコマンドを実行して/homeディレクトリの中にディレクトリを作成する。その後、「mount -t ext3 /dev/home2/downloads /home/downloads」というコマンドを実行して、作成したディレクトリにLVをマウントする。マウントポイントの名前は必ずしもLVの名前と同じでなくてもよいが、混乱を避けるために同じ名前を用いた方がよいだろう。なお/etc/fstabに以下のような行を追加しておくと、ブートの際にdownloadsというLVを毎回自動的にマウントさせることができる。

/dev/home2/downloads   /home/downloads   ext3   defaults   1 2


 これでdownloadsというLVにデータを保存できるようになった。

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