NECは、並列プロセッサの一部を機器連携サービスに動的に配分可能にする並列プロセッサ動的制御技術を開発した。機器連携に必要な処理性能を柔軟に割り当てることが可能となる。
NECは10月3日、並列プロセッサの一部を機器連携サービスに動的に配分可能にする並列プロセッサ動的制御技術を開発したことを明らかにした。
同技術は、携帯電話や情報家電、車載情報機器などの組み込み情報端末からインターネットなどのネットワークを介した多様な機器連携サービスを実行可能にするための基盤技術。
従来、組み込み情報端末がネットワーク経由でサービス連携する場合、あらかじめ連携する機器を決め、必要処理性能を事前に見積もることで、並列プロセッサ仮想化技術を用いて処理していたが、不特定多数のさまざまな機器との連携が今後予想されるため、端末に含まれるプロセッサを基本機能ソフトや機器連携サービスへ自由に割り当てることが可能な並列プロセッサ動的制御技術が望まれていた。
対称型並列プロセッサの電源管理機構と協調して動作する仕組みで、プロセッサリソースを基本機能ソフト以外の動作環境にも動的に配分可能となり、機器連携に必要な処理性能を柔軟に割り当てることが可能となる。また、メモリや入出力装置へのアクセスを、ハードウェアで監視・防御することで、安全性を高める機構も採用されている。
具体的な利用イメージとしては、子どもに情報端末を持たせ、町内の監視カメラとの連携させる防犯サービス、飲食店のPOS端末と顧客の情報端末との連携で席にいながら料金決済可能なサービス、車載ドライブレコーダとカーナビゲーションの連携による運転支援サービスなどが想定される。
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