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» 2007年10月05日 12時24分 公開

Thermo、Share、CoCoMo――Adobe MAXで見えた次の技術(1/2 ページ)

コードを書かずにアプリケーションを作成できるデザイナー向けツール「Thermo」、ファイル共有サービス「Share」など、Adobeは多数の新技術を披露した。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 米Adobe Systemsは、新分野へと踏み込み、また業界大手と競争している分野で推進力を高める新技術を発表した。

 同社のチーフソフトウェアアーキテクト、ケビン・リンチ氏は10月2日にAdobe MAX 2007で、企業のコアユーザー――デザイナーと開発者――がより効率的に仕事ができるようにする新技術の提供計画を説明した。

 「クライアント、サーバ、サービス、ツールのいずれにおいても、Adobeのチームはフル回転で取り組んでいる」(同氏)

 聴衆の喝采や歓声から判断すると、最も歓迎された新技術の1つが、コードを書かずにアプリケーションを作成できるAdobeの新しいデザイナー向けツールだった。コードネームは「Thermo」という。

 「当社には世界最高のツールがあるが、もっといいものを作れると思っている」とリンチ氏は語り、Thermoのデモを行うマーク・アンダース氏とスティーブン・ハインツ氏を紹介した。

 「デザイナーは開発者とは仕事のやり方が違う。だから、デザイナーがアプリケーションをもっと簡単に構築できるようにしたかった。Thermoは、デザイナーがコードを書かずに直感的にリッチインターネットアプリケーション(RIA)を作れるようにする」(アンダース氏)

 ThermoはFlex Builderを使う開発者に、シームレスな作業の流れをもたらすとハインツ氏は語った。

 「デザイナーが作業の仕方を変えずに済むように――そして彼らが開発者に与えるものがもっと意味を持つように――しようとしている」とアンダース氏は言う。ハインツ氏は、開発者とデザイナーは来年、Thermoに関連して「何かを期待」できると語った。

 またリンチ氏は、AdobeのSaaS(サービスとしてのソフトウェア)分野への参入についても説明した。同社は市場投入を予定している4つのサービスにスポットライトを当てた。

 1つ目は「Scene7」だ。Adobeは5月にリアルタイムリッチメディア配信サービスのScene7を買収した。このとき同社は主力であるクリエイティブ技術のオンラインでの存在感を拡大しようとしており、Scene7の双方向パブリッシングサービスを拡張して提供する計画を発表した。

 Scene7のCEOで、今はAdobeクリエイティブソリューションサービス担当副社長のダグ・マック氏は、壇上に上がってScene7サービスの計画を説明した。AdobeはScene7のリッチメディアパブリッシングシステムで自動化機能を提供し、より強力なWebサイト体験を作り出せるようにするという。

 Scene7は「動的にレンダリングされた1つのマスターイメージ」を提供すると同氏は述べた。

 Adobeのクリエイティブスイートが主にこのシステムへの入り口となるが、「当社はコンテンツと視聴者のギャップを埋める」と同氏は語った。それはページにシンプルなURL呼び出しを埋め込むことで実現できるという。

 Scene7は「イメージポータル」あるいはURLを介してコンテンツを共有できる。また「これはSaaSとして提供される。コンテンツを他者と共有したい場合、シンプルなURL呼び出しでできる」と同氏。

 このScene7のオンデマンドソリューションにより、企業ユーザーは最小限のITサポートで、動的なリッチメディアコンテンツをアップロード、管理、強化、公開できる。マスターイメージのバリエーションも無限だとマック氏は語った。同氏はその後、Adobeが手掛けたQVCのサイトでのScene7の使い方をデモした。

 Scene7はAdobeのホスティング型ソリューションとして提供され、AIR(Adobe Integrated Runtime)技術を活用する予定だ。

 「これは、人々がWebサイトを利用する方法に革命を起こすだろう。これ以外にも、われわれは――印刷物、Web、ビデオなどで――クロスメディア型のワークフローを取り入れる」(マック氏)

 さらに、「来年はユーザーがサービスにアクセスして、サインアップして使えるWebセルフサービス製品を立ち上げる」という。

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