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» 2007年12月04日 15時54分 公開

イノパス、スマートフォン向け端末管理システムを開発へ

携帯電話ファームウェア更新ソフトのInnoPathは、汎用OSを搭載するスマートフォン向けの端末管理システムを開発中であることを明らかにした。

[國谷武史,ITmedia]

 携帯電話ソフトウェアの更新システムを手掛ける米InnoPath Softwareは12月4日、東京都内で会見を行い、スマートフォン向けデバイス管理システムを開発中であることを明らかにした。2009年以降に通信事業者や端末メーカー向けに供給を開始する。

 同社1999年に創立され、携帯電話ファームウェアの更新を無線で行う「FOTA(Firmware Over the Air)」システムを通信事業者や端末メーカーを中心に供給する。国内では2002年からNEC、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、シャープ、東芝、三洋電機などが同社のクライアントソフトウェアを採用。通信事業者では携帯電話4社のすべてが同社の管理システムを導入している。

デイビッド・キンズバーグ副社長

 FOTA機能を搭載する携帯電話端末は2003年から出荷が始まり、現在では国内で販売されるほぼすべての端末に搭載されている。同社の売上高の約80%を日本市場が占めた時期もあったが、「近年は北米でも採用が急拡大している」(デイビッド・キンズバーグ副社長)といい、今年から米AT&T WirelessやVerizon Wirelessと提携を始めた。

端末管理の高度化と統合化

 現在の携帯電話には通話やインターネット閲覧、マルチメディアなど数多くの機能が実装され、端末管理にも状態監視(ソフトウェアバージョンや電源など)や設定、データ保護、セキュリティ対策といったPC並みの項目が要求されるようになりつつある。

 「すでに日韓米では、FOTAがメインのMDM(Mobile Device Management)からセキュリティ対策やネイティブアプリケーションの追加・更新を加えた第2世代のMDMが求められている。さらにはこれらの機能を1つに統合する『iMDM(integrated MDM)』として国際標準化する動きも始まった」とキンズバーグ氏は説明する。

通話だけでなくネット閲覧、マルチメディアデータの再生と携帯電話の利用が高度化しているが、特に企業ユースでは基幹業務システムとの連携も広まっている。携帯電話のライフサイクル管理ニーズが高まっているという

 同社では、9月に携帯情報機器向けアンチウイルス/パーソナルファイアウォールソフトウェア開発の米SMobile Systemsと提携。また、10月には独O3SISとも提携し、端末データのバックアップやリストア、リモートからのデータ消去、端末操作ロック機能も提供していく予定。

 2008年からはこれらの機能を統合した高度な端末管理の仕組みを通信事業者や端末メーカーへ提供する計画だ。キンズバーグ氏は、「iMDMを利用することで、通信事業者やメーカーは自社のフローに合わせたサービスをエンドユーザーへ提供できるようになる。これにより、エンドユーザーには機種変更した場合のデータ移行や、包括的なセキュリティ対策サービスが提供されるようになる」と説明する。

携帯電話は多機能化・高度化で、ソフトウェアやハードウェア、セキュリティ対策の状況などPCと同じような管理項目が求められつつある

Androidを注視

 同社が今後注目するのが、Symbian OSやWindows Mobile、Linuxなど汎用OSを搭載するスマートフォンでのデバイス管理だ。今年7月にはMotorolaやNEC、NTTドコモなどで組織されるモバイル向けLinuxプラットフォームの推進団体「Limo Foundation」に参加。また、今年から開発に着手したクライアントソフトウェアのバージョン6では、Symbian OSやWindows Mobileのプラットフォームへの対応を予定し、2009年から出荷を開始する計画であるという。

SymbianやWindows Mobile、iPhoneに加えて、「Androidの方向性がオープンプラットフォームの行方を左右するだろう」とキンズバーグ

 キンズバーグ氏は、「オープンOSは高機能かつ複雑な仕組みを持つため、当社のような統合化された管理プラットフォームが求められる。特に(Googleなどが参加するOpen Handset Allianceの)Androidの動きには非常に注目している」と話す。同氏は、「当社は事業者向けシステムから一般ユーザーの端末までをエンド・ツー・エンドで保護する仕組みを持っており、この特徴はモバイルのオープンOS市場においても強みになる」と述べている。

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