富士通は、SaaSビジネスを始めるパートナー企業にデータセンターなどのプラットフォームを提供する事業を本格展開する。
富士通は2月7日、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)事業を本格展開すると発表した。SaaSビジネスを始めるパートナー企業に、データセンターや検証環境などのプラットフォームを提供する。3年間で1300億円の売り上げを目指す。
SaaSビジネスを実現する実行基盤を提供する「SaaSプラットフォームサービス」、業種別に特化したアプリケーションを提供する「SaaSアプリケーションサービス」、顧客の要求ごとにアウトソーシングする「SaaSビジネスアウトソーシング」を順次提供する。
データセンターやネットワーク、アプリケーションまでをワンストップでパートナー企業に提供する。パートナー企業はこれらのサービスで構築したシステム基盤から独自のアプリケーションをSaaSとして提供できる。自社にデータセンターなどを持つ必要がなく、システム構築に掛かるコストを削減できる。
サイボウズ、マイクロソフト、弥生、オービックビジネスコンサルタントなど計11社が富士通のSaaSビジネスに賛同している。パートナー企業の多くは、現状では、SaaSビジネスを展開するよりもSaaS基盤のセキュリティなどを強化したいといったニーズが大きいという。
経営執行役常務サービスプロダクトビジネスグループ長の石田一雄氏は「弊社のサービスはパートナー企業へのインフラ提供が中心。セールスフォースとは競争しない」と述べ、独自のプラットフォームを展開し、さまざまなアプリケーションを提供するセールスフォース・ドットコムとの事業の違いを明らかにした。
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