三菱電機、携帯電話事業から撤退――B2B事業に注力

三菱電機は、携帯電話事業から撤退すると発表した。今後は通信やセキュリティなどのB2B事業を注力する。

» 2008年03月03日 15時48分 公開
[ITmedia]

 三菱電機は3月3日、携帯電話事業から撤退すると発表した。今後は通信業界やセキュリティなどのB2B向け事業などに注力するとしている。

 同社では現在NTTドコモ向けに販売している端末(D905i、D705iなど)を最後に、新規端末の開発、製造、販売を終了する。なお、これまでに販売した携帯電話端末のアフターサービスや電池パック「D06」の回収は継続する。撤退の理由について、携帯電話市場の成熟化やニーズの多様化に伴う販売台数の減少で業績改善が難しくなったからとしている。

 同社は1983年に旧電電公社(現NTTグループ)へ自動車電話を納入したのを皮切りに、約25年間携帯電話事業を展開しており、2007年度は約210万台を出荷する見込みだった。

 同事業部門には約600人が在籍している。今後は、NGN(次世代ネットワーク)や携帯電話基地局などの通信システム、セキュリティ、カーエレクトロニクス、FA(工場自動化)システム、交通情報システムなどのB2B事業領域に中心に経営資源を振り分け、これら分野の事業拡大に注力するという。

 携帯電話事業撤退に伴う一時損失は約170億円(税引前利益)の見込みで、2008年3月期通期業績への影響はその他分野の収益改善で吸収できる見込みだとしている。

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