Dell、デスクトップのジレンマと向き合う(1/2 ページ)

Dellがテキサスの工場閉鎖を決めた。ニュースの見出し以上に、同社が向かう方向性を雄弁に物語る出来事だ。

» 2008年04月02日 15時52分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 今現在、デスクトップPCは苦境に直面しており、米Dellもそのことを承知している。

 Dellは今週に入り、テキサス州オースティンのデスクトップPC製造施設を閉鎖すると発表した。社を挙げて取り組んでいる大々的なコスト削減計画の一環であり、同工場で働く約900名に影響を及ぼす決定だが、これは同時に、かつては採算性の高かったデスクトップPC市場が衰退の一途をたどることを同社が認識した結果でもある。

 売上げ額、そして出荷台数においても、ノートPCがデスクトップPCを上回る傾向は、今ではすでに確立されたトレンドになっている。しかしDellは、Hewlett-PackardやAcer、Lenovoといった競合社がラップトップの増産に重心をシフトさせた後も、彼らとは対照的に主力製品としてのデスクトップPCにこだわってきた。

 Dellはさらに、ほかのベンダーが製造拠点の大半を海外に移す中で、米国内で一定数のデスクトップPCを作ることをかたくなに続けている。

 IDCが最近リリースしたレポートによると、2008年はPC市場全体が出荷台数ベースで約12%拡大すると予測されているが、デスクトップPC分野の成長率は1ケタ台にとどまる見込みだという。米国では今年、デスクトップPCの出荷台数が4%以上落ち込むと考えられている。

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