YouTubeがJASRACの殿様体質に喝っ!? ――JRCと契約した深意オルタナブログ通信(2/2 ページ)

» 2008年04月14日 18時17分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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WindowsにインストールできないWindowsアプリ?

 松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」Windows版Safariはインストールしてはいけない。なぜなら……には驚いた。同じような思いをした人も多いのだろうか、今回のアクセスランキングで6位に入っていた。

 インストールをしてはいけない理由については、この投稿を読んでほしいが、松尾氏は後日、Windows版SafariがWindowsマシンに対応という投稿をしている。「何だ、問題は解決したのか」と思ったら、甘かった。

 この件は、単に1アプリケーションの使用許諾契約にとどまらず、ほかにも同様の問題が潜在しているのかもしれない。そもそもアプリケーションの使用許諾契約を隅から隅まで読んだことのあるユーザーがいるのかという問題にもなり、この機会にぜひ見直したいと思った。

動画版AdSenseはユーザーに望まれるか?

 アドセンス広告が当たり前になって久しく、最近は動画の広告も増えている。しかし、奥村文隆氏「カフェ「セレンディピティ」」動画版AdSenseが開く「何か」でも指摘されているように、これは1つの問題も提示している。それは、「重たい広告」は是か非かという問題だ。

 確かにマシンパワーが昔とは比較にならないほど増強され、ネット環境もよくなった。しかし、それとこれとは別だ。ブラウザの一部であっても、ユーザーが望んだわけではない重い動画広告が表示される。今後、注視していく必要があるだろう。

著作権のこれからはどうなる?

 著作権問題は読者の関心も高いせいか、オルタナブロガーが取り上げる頻度も高い。

 その中でも、筆者が驚いたのは栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」ブックオフが「著作物使用料に類するもの」を支払う意図は? で取り上げられたブックオフにまつわるニュースだ。法的根拠も、金額の根拠もはっきりしない。筆者は古書店もよく利用しているので、今後の展開を注視したいが、グダグダで終結するのだけはやめていただきたいと思う。きちんと法的根拠を示し、示せないのならば法改正などの動きも含めて、きちんと議論しなければ。

 久保田裕氏「愚直なまでも著作権」著作物の利用は可能な限り契約でカバーをでも触れられているように、きちんとした契約を行い、それに従って支払われるのが正しいだろう。

 今回のブックオフの事例は、ほかの新古書店などにも影響を与えるかもしれない。故に、くれぐれも変な前例だけは作らないでほしいと切に願う。

 そして、ネットの世界でも著作権に関する動きがあった。栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」YouTubeがJASRACより先にJRCと契約してしまった件についてでも取り上げられた、動画共有サイトYouTubeとJRCの契約だ。筆者は音楽の著作権管理だとJASRACくらいしか思い浮かばないのだが、JRCという団体もあるのだということを、この投稿であらためて思い知らされた。そもそも一般のユーザーは、そういうことには無頓着だとは思うが。JASRACではJASRACとニコニコ動画の包括契約キターという話題も登場。ユーザーから見ると不透明な点も多いので、違法ではなく安心して楽曲を利用するためにも、透明性を高めてほしいものだと感じる。読者はこの一連の動きをどう見ただろうか。

 この辺りがクリアになってユーザーの利用が深まれば、佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」外部サイトへの共有も認められるようなら、音楽系のコミュニケーションサイトのトラフィックを増加させる呼び水になる? でも指摘されるように、音楽業界にとってもプラスへの動きが加速していくに違いない。

 最後に、このほかに気になった投稿を、幾つか紹介したい。

 安江健氏「UX 〜ユーザーエクスペリエンス〜」[オンラインサービスインタビュー] 4Uは、なかなか興味深く読ませていただいた。ブログという媒体を使ってインタビュー記事を掲載というのも、面白い試みだと思う。これからも期待したい。

 小椋一宏氏「テクノロジー解放日記」Eメールマナー研修で困るは、筆者自身も頭が痛い。実際、いまだにどういうものがいいのか分からないことがあるからだ。メールマナーについて書かれたものは多数存在するが、それが書かれた時期、書いた人によって、180度違うことが書いてあることも少なくない。小椋氏の投稿を読んで、「確かにこうなっているな」とか、「筆者は一般的ではないのだろうか」などと考えるきっかけになった。読者もぜひ目を通してほしいと思う。

 以上、3月27日から4月2日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された中から、筆者の視点で幾つかピックアップさせていただいた。

 しかし、いつものことながら本稿では、その中からごく一部しか取り上げることができなかった。もし、本稿を読んで「オルタナティブ・ブログ」に興味を持っていただけたならば、ほかの投稿にも目を通していただければ幸いだ。

 「オルタナティブ・ブログ」を読むには、まず「最新の投稿」から新着投稿をチェックしてみるとよい。最新100件の投稿をチェックすることができる。RSS配信も行っているので、リーダーなどを使ってチェックするのもよいだろう。「ブロガー・カテゴリー」から、ジャンル別に投稿をチェックするのも、読みたい記事を的確に探すことができてよいかもしれない。また、ブロガー一覧新規参加ブロガーから、ブロガーを探してみよう。お気に入りブロガーを見つけたら、個々のブログからチェックしていくのもよい。

 ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。

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