「Visual Studio 2008」「.NET Framework 3.5」のSP1βリリース開発者体験を改善(2/3 ページ)

» 2008年05月15日 16時29分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 新しいインストールエンジンはVS2005 SP1よりもずっと速く、半分の時間で2倍のアップデートをインストールできると同氏は言う。

 同氏によると、SP1ではWPFデザイナーを改良し、起動を10〜20%高速化するなどしている。また編集、ビルドプロセス、CLR(Common Language Runtime)、デバッガ、TFS(Team Foundation Server)のパフォーマンス全体を向上させている。TFSのパフォーマンス向上には、Active DirectoryからのID同期化、チェックイン同時処理の改善、オンラインインデックス構築、セキュリティマネジャーの高速化などがあると同氏は言う。

 しかし同氏は、Visual Studio 2008 SP1には、今も目立つ既知のパフォーマンスの問題が幾つかあるとしている。「Web編集で、デザインビューで入力する際、あるいはデザインビューとソースビューの切り替えの間にパフォーマンスが悪くなる問題が完全には解決していない。また新しいData EntityでUndoDeleteProductEntityサポートが望ましいレベルよりも遅い。RTM(製造工程向けリリース)では解決されると思う」

 また別のブログでは、MicrosoftのクライアントプラットフォームテクニカルエバンジェリストでWPF推進担当のティム・スニース氏が、企業にとってのWPFのメリットをうたっている。

 「われわれは初め、WPFが主にコンシューマー向けソフトに使われると予測していた。想定していたのはアニメーション、リッチメディア、フロードキュメント、2Dおよび3Dグラフィックスなどが主にコンシューマー向けアプリケーションで利用されることだった」とスニース氏は語る。

 「実際には、多くの企業向けアプリケーションがWPFを活用してきたことは意外だ。多くの場合、データテンプレートや結合モデルといった設計パターンやUIのコードからの分離がWPFを採用する理由としてずっと強いことが分かった」

 Visual Studio 2008 SP1βで、開発者はプロジェクトセットアップテンプレートのチェックボックスからClient Profileを利用できると同氏は説明する。さらに、SP1リリース後間もなく、MicrosoftはClient Profileインストーラのルック&フィールをカスタマイズできるアドインをリリースする予定だという。

 スニース氏は、.NET Framework 3.5 SP1はWPFを本格普及期に到達させるアップデートだと語る。「今回のリリースで、デスクトッププラットフォームとしてのWPFへのよくある批判にすべて対処したと確信している。配備がしやすくなり、優れた新しいグラフィックス機能が幾つかあり、全体的なパフォーマンスも向上した。リクエスト上位3位の管理機能も加え、エディタもよくなっている」

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