ブラフィング戦略は嫌われる――セルフコーチングでスッキリ職場活性化術講座(3/4 ページ)

» 2008年06月06日 10時02分 公開
[徳岡晃一郎,ITmedia]

自分を振り返り、物語を作る

 ことほど左様に、自分自身が上司である場合は、ブラフィングは嫌われますので決してお勧めしません。でも自信がない場合はどうするべきでしょうか。

その場合には、3つのやり方があります。

 1つは地道ですが、自分のやりたいことを考え抜くことです。相手に頼らず勉強するしかありません。これを「セルフコーチング」と言います。詳しくは場を改めて解説しようと思いますが、簡単に言うと、日々、自分の気づきをメモし、振り返り、自分の考え方を整理することです。「今日、経験したことで最も勉強になったことは何か」、「自分の今の仕事の課題に活かせそうなことは何か」、「自分の普段から思っていたことにぴったりする事象はなかったか」、「自分の主張は結局なんなのか」などの質問を自分に投げかけるのです。私の場合は、帰りの電車の中や風呂の中でやります。この積み重ねが、地味なようですが、自分の言いたいこと、本当にやりたいことを浮かび上がらせてくれるのです。また、そのエッジを聞かせるためには、本を読んだり、誰かと話し合ったりすることも大事です。

 2つめは、そうした自分の考え、やりたいことをメッセージの形式にまとめることです。なんとなく頭の中にあっても、相手に伝える際にはインパクトが必要であり、物語になっていないと感動を呼び起こせません。だらだら話してもダメです。このメッセージの文法も、別途このコーナーでご紹介したいと思いますが、いずれにせよ作文をどこかでやらなくては、骨太なメッセージにはならないことを覚悟してください。国語力はリーダーの基本的スキルなのです。しかしこれは学校で習う国語ほど難しくはありません。なぜでしょうか?理由は簡単。なぜならば、読書感想文や創作などとは違い、要は自分のしたいこと、心から思っていることを表現するだけの話だからです。多くの人がブログをやっていますが、その延長線上だといってもいいでしょう。だから少しスキルを身につければ、誰でも簡単にできるようになります。

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