キーボードにエサをあげちゃダメ悲しき女子ヘルプデスク物語(2/4 ページ)

» 2008年07月04日 08時00分 公開
[鐙貴絵,ITmedia]

飲食物を与えてはいけません

 キーボードのトラブルで一番多いのは、何かを食べさせたり飲ませたりしてしまうことだ。ホコリが入るのは仕方が無いにしても、お菓子のくずがキーの隙間に入り込んだりすると、ヘコんでしまう。それが原因で接点不良になることもしばしば。PCの周りは飲食禁止にしたいところだけれどそれも難しい。とはいえ、管理者としてはそれなりに気を使って欲しいと思うのよ。忙しくなるのはこっちなんだから!

 お菓子のくずがキーボードに入り込んだ場合は、キーボードをさかさまにしてぽんぽんと叩くか、掃除機を弱くかけて吸い出せばいい。最近では USB 接続の机の上専用の掃除機なんてものもある。たいていの場合はこれで除去ができる。ところが「ねっとりした」ののをこぼしてしまうとそうはいかない。代表はお砂糖がたっぷり入ったコーヒーや、コーラなどの飲料系だろう。これらのものをキーボードに飲ませてしまうと、掃除するのもややこしくなる。どこぞの猫型ロボットのように食べたものがすべて燃料になるわけではないから、キーボードにはできるだけ「エサをやらないで」欲しいもの。特にノートPCのキーボードなんて、分解掃除にも限界があるんだし。

 キーボードの掃除が大変だと知っているあまり、ついやってしまった事件がある。以前、ヘルプコールか何かで呼び出されて現場で作業をしていたとき、(何の作業だったのかは、この後に起きたことがあまりにも強烈だったためすっかり忘れてしまった……)。その作業を依頼してきたCさんの横に立ち、話をしていたわたし。

「疲れたでしょ。コーヒーを入れたから一休みしたら?」

 気を利かせたその部署の人が、コーヒーカップの乗ったお盆を持ってやってきた。ところがその人、器用なことに何も無いところで何かにつまずいた。次の瞬間、コーヒーの入ったカップがこちらに飛んできた。と、そのとき私は思わず。

 キーボードを助けていた。

 デスクの上の書類やらファイルやらはもちろんコーヒーだらけ。無防備だったCさんはしっかりコーヒーをかぶって大騒ぎ。やけどにはならなかったけど、あの時はとっさにキーボードを持っていたものなあ。とっさにすることって、本性が出るのよね。おかげでキーボードは無事でした(Cさんとの信頼関係にはヒビが入ったかもしれないけど……)。

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