コラム
» 2008年07月08日 18時28分 公開

公式声明を発表:Yahoo!買収でアイカーン氏と手を組んだMicrosoft――その狙いとは (2/2)

[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK
前のページへ 1|2       

 「アイカーン氏が今日の声明で指摘しているように、現時点で買収の価格や条件などの重要な細部について話し合うのは時期尚早であるようだ。われわれはYahoo!の株主が同社の運命を決定する権利を尊重しており、Yahoo!の株主総会の前にこれらの問題に関する論評にかかわるつもりはない」

 「運命を決定」する「権利を尊重する」だって? 冗談はよしてもらいたい。Microsoftは頼まれもしない買収提案をして以来、Yahoo!の運命を手中に収めようとしてきたのではないか。今回の書簡にしても「Yahoo!の株主総会の前に」その運命に影響を与えることが狙いなのだ。

 さらにMicrosoftの書簡からの引用を続けよう。

 「Yahoo!がGoogleとの合意を発表した6月12日にわれわれが説明した通り、検索事業の買収および提携に関するわれわれの提案は、Yahoo!の株主および市場全体に大きな価値をもたらしたと考えている。われわれは今後も自社のオンライン検索と広告事業を推進するつもりだが、われわれの立場は変わっていない。このため、アイカーン氏がこの方針を含む交渉に関心を示したことを歓迎する」

 「将来の取引が成立する保証はもちろんないが、新しい取締役が選出されれば、われわれはYahoo!の株主総会後直ちに交渉に入る準備がある」

 要するに、“Microsoftは現在のYahoo!の取締役会とこれ以上交渉するつもりはない。Microsoftはカール・アイカーン氏とは交渉する。そして取締役会が刷新された場合にのみ取引をする用意がある”ということだ。これが株主の投票に影響を与えないはずはない。

 Yahoo!は、Microsoftとカール・アイカーン氏に対抗して株主に送った書簡の中で、Microsoftとの交渉を再開する意思があることを強調するとともに、現在何が起きているのかを的確に説明した。

 「アイカーン氏が推薦した取締役とMicrosoftの経営陣との間で行われる将来の“交渉”で決まる価格で検索事業をMicrosoftに売却するようYahoo!に強制するために、バルマー氏とアイカーン氏が手を結んだのは明らかだ。これはYahoo!の株主の利益になる結果にはつながらないとわれわれは確信している」

 まさにその通りだ。MicrosoftはもはやYahoo!を買収したいとは思っていない。Yahoo!の検索事業が欲しいだけなのだ。Yahoo!の取締役会は、そのような取引は実質的に自社を崩壊させるものだと認識している。だからMicrosoftはこの代替プランでアイカーン氏と手を組んだのだ。これは同社にとって実に素晴らしいプランである。Yahoo!から最も素晴らしい資産を手に入れ、GoogleとYahoo!の検索提携を棚上げにさせ、競争相手としてのYahoo!をガタガタにすることができるのだ。

過去のニュース一覧はこちら

前のページへ 1|2       

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ