「Live Search+Powerset」はGoogleキラーになれるか?

Powerset技術を組み込んだLive Searchは、一部ブロガーには酷評されている。Googleキラーとは思えないが、Live Searchを改善するにはいい方法だ。

» 2008年09月19日 12時17分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 7月1日にMicrosoftに買収されるまで、一部でGoogleキラーと呼ばれていたセマンティック検索企業Powersetが、MicrosoftのLive Searchアプリケーションに一部組み込まれた

 新機能には、Freebase Answers、検索結果にWikipedia記事を表示する際のキャプション改善、Factzエンジンを活用した新しい関連検索がある。いずれもLive Searchでテストされている。つまり、MicrosoftとPowersetチームがどの機能を正式に組み込むかを決められるよう、少数のユーザーに提示されている。

 最初の機能は、Freebase Answersを表示する対象となる検索クエリーを拡大するためのもの。ミュージシャン、アルバム、映画など話題の言葉を検索すると、PowersetのFreebase Answersと同様のリンク付きのサマリーが返る。小さな改善ではあるが明確だ。FlickrでFreebaseの画像を見ることができる。

 次の機能は、Powersetのセマンティック技術――MicrosoftがPowersetの目玉と評価している――を活用して、Wikipediaの記事に付けられるキャプションを改善するというもの。これは理にかなっている。わたしが何かを検索した場合、WikipediaはたいていGoogleの検索結果の3〜5番目に表示される。詳細なキャプションはこちら

 最後に、PowersetのFactzは、Live Searchの検索クエリーの関連検索リストを生成する。さらにLive Searchの技術は、Powersetで検索したWikipedia記事に関しても、関連記事を表示する。

 手厳しいブログ界の一部ブロガーは、新機能は話題にするほどではないとこきおろしている。

 わたしの判断はそこまで厳しくはない。Powersetのスコット・プレボスト氏とMicrosoftのヒュー・ウィリアム氏はブログで、今回の技術統合は、Live SearchチームとPowersetチームの広範な成果の、30日間の第1幕だとしている。プレボスト氏は以下のように約束している。

 今後はさらに深い統合を計画しているが、これらのプロジェクトは、レドモンドの同僚をよく知り、それぞれの技術への理解を促進する機会となった。

 Googleキラーかどうかという点に関しては、MicrosoftとPowersetの統合技術にも、今後の技術にも、Powerset買収がLive SearchがGoogleからシェアを奪う一助になると思わせるようなものは見られない。

 むしろ、この買収も今後の技術統合も、Googleはさておき、ユーザーのためにLive Search体験を改善する方法だと考えている。

 わたしは今でも、Live Searchを改善するにはいい買い物だと思っているが、Microsoft外部の人で、同社が検索の戦いに負けると思っていない人はいるのだろうか。

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