FacebookやTwitterの社内利用に肯定的な立場を貫くGartner(1/2 ページ)

Facebook、Twitter、Wikipedia、Delicious、Diggはビジネスで有用なツールになり得る――Gartnerのアナリスト、ジェフリー・マン氏はこのような見解を示している。

» 2008年09月30日 07時00分 公開
[Clint Boulton,ITmedia]
eWEEK

 権威ある調査会社のGartnerでは、ソーシャルネットワークサービス対する見解が一貫しているようだ。

 今回はGartnerのもう1人のアナリスト、ジェフリー・マン氏が、シンプルな電子メールからソーシャルネットワーク、ソーシャルブックマーク、Wikiに至る広範なソーシャルソフトウェアが企業にもたらす価値について述べた報告書を作成した。

 マン氏は、企業向けにデザインされたソーシャルソフトウェア(IBMのLotus Connectionsなど)だけでなく、FacebookやWikipedia、Twitterといった人気の高いコンシューマー向けアプリケーションも従業員のワークフローを改善するのに役立つとして、社内での利用を推奨している。

 「まず、CEOやCIOなどの企業幹部は、これらのアプリケーションが社内で使われているという事実を否定するのをやめる必要がある」とマン氏は指摘する。従業員がFacebookやTwitterを通じて同僚と情報交換をしているという事実を受け入れ、その行為を非難すべきではないという。

 「Bring Facebook, Wikipedia and Del.icio.us in-House: Why Consumer Social Software Is Better than for What You Are Paying」(Facebook、Wikipedia、Del.icio.usを社内で活用する:コンシューマー向けソーシャルソフトウェアが商用製品よりも優れている理由)と題された報告書の中で、マン氏は「(ファイアウォール/ネットワークセキュリティベンダー各社の調査によると)25%の企業がソーシャルネットワーキングサイトへのアクセスを禁止しているが、社内ネットワークからこういったサイトへのアクセス禁止を続けるのは無理だ」と記している。同氏は10月にフロリダ州オーランドで開催される「Gartner Symposium/ITxpo」で、この報告書のプレゼンテーションを行う予定。

 マン氏によると、企業のリーダーたちは、管理上の問題を解決するのに技術的なコントロールに頼るのではなく、従業員にコンテンツの責任を持たせるようにすべきだという。

 さらにマン氏は、ソーシャルネットワークの社内利用が進んでいるという事実に目をつぶるのではなく、この事実を受け入れて利用を拡大することが重要だと指摘する。企業のリーダーがそれを実行する手段の1つが、許可されるソフトウェア利用に関するポリシーを明確にすることだという。

 「企業は少なくとも、これらのコンシューマー向けサイトを利用する上で従業員にはどんなことが許可されるかを示したポリシーやガイドラインを用意する必要があるとしている。また、これらのサイトで直接可能になることもあるという。例えば、従業員や顧客が既に利用しているサイトに情報を提供するためのポータルとして利用するといったことである」(同氏)

 マン氏によると、こういったポリシーは、企業の広報、法務、人事の各部署および経営陣によって策定・実施されなければならない。こういったポリシーの統括責任者は、ソーシャルソフトウェアを自部門で活用することを最も強く望んでいるビジネス部門から選んでもよいという。

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