玉川 Twitterのようなマイクロブログも、ブログとの連動でリアルタイムな情報提供のサポートができるということは、新たな発見でした。ただし、動画共有とかさまざまなものが出てきたので、それらをすべてキャッチアップするのが課題です。
大木 そういったものをパーフェクトに使いこなしている人は、まだ少ないですよね。うまく使っているなぁと思う人のまねをしたり、他人の使い方を見て、お互いに教え合うとか。
工藤 無料で使える便利なツールがたくさんあるので、もっと取り上げて発信していきたいなぁと考えています。世の中にたくさんあるいい物を、もっと有効活用できれば、新たな世界が生まれてくるのではと考えます。
林 私のブログには、Web2.0をどうやって社内活用しようかという目的で検索してやってくる人が多いようです。新しいことを分かりやすく表現するというトランスレータの役割も、ブロガーには求められているようです。
吉田 ちょっと観点が異なりますが、ブログを書いてそこに掲載するテキスト広告やアフィリエイトなどから得られるお金は、われわれにとっては大きなものではありません。しかし、世界の貧困地域ではその金額の価値が高くなる。ブログで、なんらかの還元ができないものかと思います。
関 GoogleのAdsenceでは、そういうモデルもありますね。日本では言葉の問題があり、どうしても経済圏が小さくなってしまうのが課題でもありますが。
玉川 コメントを含め、ブログの中身をすぐに翻訳できるWebサービス機能があってもいいかもしれませんね。
関 意味があることを書けば、翻訳されて世界中に発信されるという動きが、少しあります。あと、写真や動画、音楽などは、テキストのコンテンツよりも世界に発信される敷居が低いですね。
関 最後になりますが、皆さん、今後のブログシーンに期待することはありますか。あるいは挑戦したいこととか。
工藤 個人的には、さまざまな人からキャリアを学んで、ブログを使って自分のキャリアアップができたらなぁ、と漠然と考えています。
林 ブロガーとして、これからもキャリアアップしたいというのはあります。あるときはブロガーで、あるときはサラリーマンで。会社を定年退職しても、ブロガーの肩書きでやっていきたい。
大木 40代のブロガーは少なくて、50代はもっと少ない。40代以降はこれまで先人に教えてもらったことを返す世代だと、最近感じています。なので、それなりに経験を積んだ世代の人がもっとブログを書くようになればいいなぁ、ブログが世代を超えて互いに研鑽し合えるツールになればいいなぁ、と思います。
玉川 私は、実名ブログがもっと増えてもいいのではと考えています。ブログは人格のほんの一部を垣間見せているにすぎないにもかかわらず、日本はとかくステレオタイプのコミュニケーションになりやすい。コミュニケーションの方法がもっと発展して、ブログを実名で書くのは怖いという障壁がなくなればいい。また、国内の企業には、もっとブログを見てほしいですね。
吉田 私は、ブログがもっとディスカッションしやすい場になればなぁと考えています。新しい技術は使っているとだんだん飽きてきて、結局は人と人とのコミュニケーションに戻ってくる。ブログはまだまだ情報のパブリッシングの域を出ていなので、もっとコミュニケーションしやすいツールになれば、と思います。
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