Adobe幹部の「Silverlightは尻すぼみ」発言、MS幹部が非難

Microsoftの幹部はAdobeの発言に対し、「彼らは新規参入者を締め出すことでFlashの市場シェアを守りたいのだ」と批判している。

» 2009年02月13日 17時29分 公開
[ITmedia]

 Adobe Systemsの幹部が「Silverlightは尻すぼみになっている」と発言したとの報道を受けて、Microsoft幹部が反論、「空想の世界に生きている」と非難している。

 問題となっているのは、Adobeのマーク・ギャレットCFO(最高財務責任者)の「Silverlightは初めは勢いがあったが、それがこの6〜9カ月で尻すぼみになってきている」とする発言。MicrosoftのWindowsおよびSilverlightテクニカルエバンジェリズムチームのディレクター、ティム・スニース氏はこの発言を受けて、Adobeにとってはこのような印象を作り出すことが利益になると指摘、「彼らは新規参入者を締め出すことでFlashの市場シェアを守りたいのだ」と批判している。

 スニース氏は、4カ月前にリリースされたSilverlight 2は1カ月で1億インストールを超えたとし、「尻すぼみ」というギャレット氏の発言は「空想の世界に生きているようだ」と主張している。またNBCがオリンピック特設サイトにSilverlightを採用したことなどを挙げ、メディア企業の間でも同技術の普及が進んでいると述べている。

 さらに同氏は、Adobe AIRが「Adobe Media Playerなど人気アプリケーションにけん引されて」1億ダウンロードに達したとするAdobeの主張に疑問を投げ掛けている。「AdobeはAIRをAdobe Readerに積極的にバンドルしており、ユーザーがAIRのインストールを拒否する手段はない」とし、「『人気アプリケーションにけん引されて』という主張は真実たり得るだろうか」と指摘している。

 スニース氏は、Adobeが自らに都合の良い主張をして市場の事実を誤認させることを許してはいけないと語り、ユーザーにニーズとスキルに合ったツールを使うよう呼び掛けている。

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