NECの顔認証技術、米国国立標準技術研究所により世界第1位と評価

NECは自社の顔認証技術の精度が米国国立標準技術研究所により世界第1位と評価されたことを発表。バイオメトリクスソリューションの強化につなげるという。

» 2010年01月20日 18時21分 公開
[ITmedia]

 NECは1月20日、米国国土安全省の委託を受けた国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)が実施した「ベンダー評価プロジェクト・静止顔画像部門」において、その認証技術が世界第1位と評価されたことを発表した。評価結果の詳細はこちら

 「静止顔画像部門」は、デジタルカメラで撮影した顔画像や、IC旅券などに格納されることを意識したサイズへ縮小・圧縮した顔画像、加えて屋内の不十分な照明下や、逆に直射日光下を含む厳しい撮影条件での顔画像を対象としている。NECのアルゴリズムは今回の評価で、他人許容率(他人が本人と誤認される率)が0.1%の時に、本人拒否率(本人が本人と認識されない率)が2〜4%という認証精度を示したという。

 このアルゴリズムは、顔検出/顔照合エンジン「NeoFace」が採用する多重照合顔検出法や摂動空間法に加え、照明や方向などにより変化する条件下でも個人の特徴を抽出できるNEC中央研究所が開発した新技術を用いたもの。

 なおNECはNISTにより、2004年に指紋認証技術で1位の評価を得ている。今回顔認証技術で同様の評価を獲得したことで、「高いバイオメトリクス技術を有することを実証した」(NEC)としている。


※注1:高速に「目」を検出し、当社独自の高精度なアルゴリズムを組み合わせ、高速処理と高精度の両方を同時に実現する手法

※注2:1枚の登録用顔画像から、顔の向きや影の変化などによる見た目の変動を推測し、この推測した変動を線形部分空間(数学モデル)を使い近似することで、高速な処理と変動に対する高い耐性の両方を同時に実現する手法

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