政府推奨のWebブラウザはIE 8に――NISCが移行を促す

内閣官房情報セキュリティセンターは、各府省庁にInternet Explorer 8の利用を推奨していることを明らかにした。

» 2010年06月21日 12時24分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)は、政府の各府省庁に対してWebブラウザをMicrosoft Internet Explorer(IE) 8に移行するよう指示したことを明らかにした。最新版のWebブラウザを複数利用することを推奨している。

 2009年末から今年初めにかけて米国の主要IT企業を狙うサイバー攻撃が発生した。この攻撃では、標的となった企業の従業員あてに電子メールなどで不審なメッセージが送り付けられ、メッセージにあるリンクをクリックすると、Webブラウザに存在する脆弱性(攻撃当時は未修正)を悪用する不正なコードが実行される仕掛けがされていた。今回の措置は、脆弱性対策が進んでいるWebブラウザの利用を促すのが狙いである。

 NISCよると、中央省庁ではソフトウェアの互換性検証に伴うコストを抑制する狙いから、依然としてIE 6のみを利用している組織があるという。既にMicrosoftもIE 6のサポートを終了(編注:セキュリティパッチの提供は2014年4月までの予定)しており、旧版のWebブラウザを利用し続けることは、セキュリティ上のリスクになる。

 NISCは、5月12日付で各府省庁に「IE 6からIE 8への移行」「Webアプリケーションの新規構築・更新の際に最新のWebブラウザに対応した設計とする」「最新のWebブラウザの複数利用の検討」を指示した。

変更履歴…IE 6のサポート終了に関する記述につきまして補足しました。

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