電子書籍、Twitter、Facebook……量産されるブームと衰退オルタナブログ通信(3/4 ページ)

» 2010年10月22日 16時47分 公開
[森川拓男,ITmedia]

iPhone 4で置き替えられるものとは?

 7月末からiPhone4を使い始めて、2カ月半。今まで持っていたさまざまなものが、iPhone4で置換えられるようになりました。

 【画像付】 iPhone4で、置換えられたものを改めて考えてみた:永井孝尚のMM21


 冒頭で取り上げたようなニュースが気になるのは、やはりiPhoneが一般に浸透してきた証拠だろう。永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の【画像付】 iPhone4で、置換えられたものを改めて考えてみたは、それを感じさせてくれるエントリーである。これは永井氏の例だが、iPhoneユーザー読者はどうだろうか。iPhoneを使うことによって、これまで別々に用意していたものがどれだけ不要になるかを確認すると面白いだろう。もちろん必ずしもすべてをiPhoneで置き替えられるわけではないが、それでも日常行動の大半はiPhoneでこと足りるようだ。

 そういえば、以前とある会場で誰かが時間を尋ねた際、筆者を含めた全員が、腕時計ではなく携帯電話を取り出したのに驚いたことがあった。永井氏の言うように、財布や定期券、カードといったものがiPhoneに置き替えられるようになると、間違いなく利便性は増すだろう。

 ただし、iPhoneに完全依存してしまうのも考え物だ。例えば、渡辺泰宏氏「太平洋の向こう側」のiOS 4のマルチタスクとバッテリーで紹介された、バッテリー問題がある。iOS 4の新機能の1つであるマルチタスクによって、バッテリー減少が早くなっているというのだ。この辺りは今後のアップデートに期待しつつ、気になる人はバッテリーを持ち歩くか、アプリの解除をするしかない。

 しかし、それより衝撃的なのは、斉藤徹氏「In the looop」のご注意あれ。iPhone4って3GSよりかなり壊れやすいようですだ。iPhone4ユーザーの皆さんはご注意を。

なぜ「ブーム」にしたがるのか?

 「何かを言いたい」と感じたのは、「Twitterは終わった」「次はFacebook」という論調を見ていて、「なんで皆単なるブームで終わらせようとするんだろう」という悲しい気持ちになったからです。

 Twitterブームの次はFacebookブーム? Facebookを単なるTwitterの代替手段と思っていませんか? そもそも何故「ブーム」にしたがるの?:ASSIOMA


 今年は「電子書籍元年」と言われた。しかし、その言葉はもはや「忘れられた」と断じる人がいることを、佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」の電子書籍元年はもう終わったのか?で知った。個人的には、定着するにはまだまだ時間がかかるだろうし、これから端末の動きなどがあるのではと期待しているのだが、ブームに踊らされている人たちは、一過性のものとして忘れ去ってしまうのだろうか。しかしこれは、メディアの取り上げ方にも問題があるのかもしれない。iPadが登場したら、電子書籍元年だと持ち上げブームを作ろうとした。その結果、電子書籍はメジャーになったし、日本企業も電子書籍リーダー分野に参入するなどの変化が生まれた。

 しかし、単なるブームにしてしまうと、その先が続かない。情報の伝達が早い現在、ブームはあっという間に過ぎ去ってしまうのだ。思い出してもらいたい。メディアに取り上げられた人気者たちが、いかに忘れられてきたか。

 そのことについて書かれたのが、大元隆志氏「ASSIOMA」のTwitterブームの次はFacebookブーム? Facebookを単なるTwitterの代替手段と思っていませんか? そもそも何故「ブーム」にしたがるの?というエントリー。もはや当たり前となったTwitterも「終わった」という人がいるという。そして次は「Facebook」だと。林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」のソーシャルメディアで「徳を積む」ということでも、「ブログやSNS、そしてツイッターなどのソーシャルメディアは、必ずブームがあり、一時的に熱狂的に使う人がいて、その反動で「○○疲れ」が生じ、まったく使わなくなる人も多くいます」と指摘している。

 電子書籍にしろ、Twitterにしろ、Facebookにしろ、単なる一過性のブームとして取り上げるのではなく、日常的に浸透するように「育てて」ほしい。大元氏の言葉に筆者は共感を覚えた。

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