WordPress.comが大規模な分散側サービス妨害(DDoS)攻撃を受け、一部ユーザーのブログが障害に見舞われた。
大手ブログサービスのWordPress.comが米国時間3月3日、大規模な分散側サービス妨害(DDoS)攻撃を受けたことをTwitterで明らかにした。この攻撃で一部ユーザーのブログにも支障が出たが、その後システムは復旧し、正常に戻ったとしている。
セキュリティ企業の英Sophosが同日のブログに掲載したWordPressの談話によれば、攻撃の規模は数Gbps級に達し、毎秒何千万ものパケットが送り付けられたという。規模があまりにも大きいために防ぎきれず、一部のユーザーではパフォーマンスが低下したり、接続が極端に遅くなったりする障害に見舞われたとしている。
SophosのブログもWordPressのプラットフォームを使っており、一時的に記事の投稿が難しい状態に陥ったという。
DDoS攻撃は通常、マルウェアに感染したコンピュータで形成するボットネットのネットワークを使って仕掛けられる。Sophosのブログに掲載されたWordPressのメディアあての談話によれば、今回の攻撃では米シカゴ、サンアントニオ、ダラスにある3カ所の全てのデータセンターが影響を受けたといい、WordPressは攻撃が再開される可能性もあるとみて対策を講じているという。
さらに、「背景にはわれわれの非英語圏のブログに対する政治的動機があるかもしれない」ともコメント。原因や動機は調査中であり、「まだ確固たる結論は出ていない」としている。
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