ITmediaエンタープライズ書評特集

税務署が教えてくれない節税方法が満載ですITmedia エンタープライズ書評

「ITmedia エンタープライズ書評」第12回。今回は『悪の会計学』(双葉新書)をご紹介します。なお、本記事でご紹介する書籍は、2名の方にプレゼントさせていただきます。詳しくは記事下の応募欄をご覧ください。

» 2011年03月14日 11時00分 公開
[加藤宗肖,ITmedia]
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書籍プレゼントのお知らせ

今回ご紹介する『悪の会計学』を抽選で2名様にプレゼントします。ご希望の方は、記事下のフォームよりご応募ください。


『悪の会計学』(双葉新書)

 タイトルには「悪」と付いているが、本書に書かれている内容は、すべて法律に沿ったもので、実行することに問題はない。しかし、その内容のほぼすべては、いかに法律の穴を突き、税金の支払いを合法的に避けるかに終始している。つまり、タイトルの「悪」とは税務署から見た悪しき会計学が解説されているという意味だ。

 本書で触れられているのは、大きく分けて「裏金作り」「会計操作」「利益隠し」の3つ。私たちがこれらの言葉から受けとるイメージは決して良いものではないが、節税においては、非常に効果的であるという。

 そして、これらは税金から逃れる目的においては大きな効果を発揮するため、税金を取り立てる立場からは、突かれると非常に痛い点でもある。このあたりの、脱税ではなく、節税方法(税務署が決して教えてはくれない)が、元国税局職員であった筆者によって語られているのが本書だ。ちなみに、私が本書を通して最も心に残った言葉は、「無知だから脱税する」。これがこの本のすべてだと私は思う。

 具体的な節税テクニックは、「社長の公私混同(会社の金で家や車を買うこと)」など、中小規模企業でワンマン社長の会社で実行しやすいものが多く紹介されている。これらの情報は、個人事業主やこれから起業を考える人にとっても利用価値の高いものといえるだろう。

 全体を見渡せば、確かに税金から逃れるためのグレーなやり口が多く紹介されているが、実行に際しては多少勇気が要る情報ばかりの本といった印象。というのも、本書に書かれているような、穴を突いた節税を行っていることが税務署に万が一知られれば、きっと税務署職員は「なんとしてでも税金を取ってやろう」とやっきになると思うからだ。

 税務調査で本書を本棚から見つけたとしたら、きっとその調査は相当厳しいものとなる――そんな一冊だ。

募集要項
応募期間 2011年3月14日(月) 〜 2011年3月31日(木)
応募条件 アイティメディアIDの登録ユーザー
当選発表 当選された方への賞品の発送をもって、発表にかえさせていただきます
応募上の諸注意 ・キャンペーン期間中にアイティメディアIDの登録を削除された方は対象に含まれません
・当選者の権利は譲渡・換金・変更することはできません
・厳正な抽選の上、当選者の方へ賞品を発送いたします。なお、賞品のお届け先は日本国内に限らせていただきます。抽選と発送は2011年4月下旬の予定です
・お預かりした個人情報は、アイティメディアIDの利用規約とアイティメディア株式会社の 「プライバシーポリシー」に基づいて厳重にお取り扱いいたします
・住所・電話番号などが不明確な場合や、転居による住所変更や電話番号変更など、なんらかの理由により賞品がお届けできない場合は当選を無効とさせていただきます
・ご応募はお一人様1回限りとさせて頂きます。2回以上ご応募された方は、抽選対象外とさせていただきますのでご了承下さい

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