NSS Labsが2011年第3四半期版の報告書を発表。今回は初めて、アジア太平洋のユーザーを標的としたソーシャルエンジニアリング攻撃に対する防御機能についても検証した。
セキュリティ製品の性能評価を手掛ける米NSS Labsは8月15日、主要なWebブラウザのマルウェア対策機能を比較した2011年第3四半期版の報告書を発表した。今回は初めて、アジア太平洋のユーザーを標的としたソーシャルエンジニアリング攻撃に対する防御機能についても検証した。
今回の調査は4月〜6月にかけて実施され、AppleのSafari 5、Google Chrome 12、MicrosoftのInternet Explorer 9(IE 9)、Mozilla Firefox 4、Opera 11の各ブラウザについて、ソーシャルエンジニアリング型のマルウェアをどの程度検出できるかを比較した。
その結果、アジア太平洋版の調査ではIE 9が99.8%の検出率を達成し、他社のWebブラウザを大きく引き離した。次いでChrome 12(15.4%)、Safari 5(9.0%)、Firefox 4(8.9%)、Opera 11(5.4%)の順だった。IE 9は「SmartScreen」機能で95%、「Application Reputation」機能で残る4.8%のマルウェアを食い止めた。
グローバル版の調査でも、IE 9の検出率は99%強でトップだった。2010年第3四半期の検証結果と比較すると、IEとChrome、Operaは改善がみられる一方、FirefoxとSafariは検出率が低下している。
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