Google Gears終了で使えなくなっていたオフライン機能がHTML5で復活してきた。まずはChromeブラウザでGmail、Google Docs、Google Calendarをオフラインで利用できる。
米Googleは8月31日(現地時間)、Gmail、Google Docs、Google Calendarをオフラインでも使えるようにしたと発表した。HTML5のオフライン機能を使っているため、まずはこの機能に対応しているWebブラウザのChromeでのみ有効にしたという。
Gmailのオフライン機能は同日から使えるようになっているが、Google DocsとGoogle Calendarの同機能を全ユーザーが利用できるようになるには数日かかる。
これらのアプリはかつて、「Google Gears」というGoogle独自のブラウザ拡張技術でオフライン利用が可能だったが、Googleが2010年2月、HTML5へのシフトを理由にこの機能を終了していた。
Gmailのオフライン機能を利用するには、Chrome Web Storeから「Offline Google Mail」アプリをダウンロード・インストールする必要がある。Gmailのページ上でオフラインに切り替えるのではなく、別のアプリとして起動して利用する。
インストールするとChromeの「新しいタブ」に「オフラインGoogle Mail」のアイコンが追加され、これをクリックすることで起動する。ユーザーインタフェースはタブレット版のGmailによく似ている。オフラインでできるのは、メールのアーカイブ、ラベル付け、新規メール作成、受信済みのメッセージの閲覧・削除、印刷などだ。
ドキュメントとカレンダーでもアプリのインストールは必要だが、これらではインストール後、各アプリの右上にある「オプション」(歯車のアイコン)をクリックしてオフライン接続を選択すると利用できるようになる。
カレンダーのオフラインでできることは、予定の確認と、イベントへの出欠入力。ドキュメントでは文書の閲覧ができるのみで、編集はできない。オフライン編集機能は現在開発中という。
5月に発売されたGoogleの「Chrome OS」搭載Netbook「Chromebook」は、ほぼすべてのアプリをクラウド上で稼働させるため、ネット接続環境がない場所ではほとんど使い物にならなかった。各種Webサービスのオフライン機能がそろえば、ビジネスでも利用できるレベルになるだろう。
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