ジョブズCEO辞任に見るリーダーの去り方オルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2011年09月10日 12時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

ジョブズCEO辞任!

 偉大なパフォーマーでコンポーザー、プロデューサーのスティーブ・ジョブズがライブをやめると宣言した。彼が作り上げた不世出のロックバンド「Apple」のステージから降り、これまでバッキングに専念していたティム・クックがフロントマンとなる。

 スティーブはもうライブをやらない:CloseBox and OpenPod


 Appleのスティーブ・ジョブズCEOが辞任した。まず、松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」のスティーブ・ジョブズ氏のApple CEO辞任を見ていただきたい。ジョブズ氏のメッセージなどをまとめたONETOPI(特定のテーマについて、その分野に詳しい人がツイートするキュレーションサービス)の投稿がまとめられている。

 複数のオルタナブロガーもエントリーを書いている。

ブロガー ブログ ジョブズ辞任に思うこと
岩永慎一氏 THE SHOW MUST GO ON 節目を感じる力、そしてその前提となるコンテクスト
大木豊成氏 走れ!プロジェクトマネージャー! スティーブ・ジョブズ氏退任でアップルがどうなるかって?
加藤健氏 ソーシャル&リアルの世界 この週末に繰り返して見てしまうであろう2つの動画
佐川明美氏 佐川明美の「シアトルより愛を込めて」 リーダーの去り方:スティーブ・ジョブス vs カダフィ大佐 vs 菅首相
櫻吉清氏 少しでもパラノイアになってみる ジョブズ氏CEO辞任に思うこと
"ジョブズ・ウェイ"の感想
中山陽平氏 国内・海外情報から見える『企業のWEB活用法』 スティーブ・ジョブズ氏の引退を機に振り返るAppleの株価の変遷
原田康平氏 Social Media Value for Sports スティーブ・ジョブズが変えた新しいスポーツの世界!〜「情報」を制する者が試合を制す IT×スポーツの時代へ〜
松尾公也氏 CloseBox and OpenPod スティーブはもうライブをやらない

 辞任を「カリスマの終焉」としたのが、岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」の節目を感じる力、そしてその前提となるコンテクストだ。実を言うと、筆者も岩永氏同様、「Apple社の製品自体は(中略)知っていますが、色んな経緯があって自分の周りに存在したことがなく、その後IT業界に長く身を置いた立場として動向はとても気にはなっていましたが正直な話として思い入れはまったくない」人である。

 偉大なカリスマだったのは間違いない。大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」のスティーブ・ジョブズ氏退任でアップルがどうなるかって?でも、「アップルに対してスティーブ・ジョブズ氏の存在があまりにも大きすぎたため、根拠もなく『もう危ないんじゃないか』などと考えてしまいがち」だと言っている。「明確な根拠がない」のにもかかわらずだ。そして、「これは他の企業にも言えること」だという。「カリスマ経営者がいなくなった=もうダメだ、という単純な図式ばかりではないのだ」、と。

 中山陽平氏「国内・海外情報から見える『企業のWEB活用法』」のスティーブ・ジョブズ氏の引退を機に振り返るAppleの株価の変遷では、「時価総額ということで株価の変化を見てみながら」Appleについて振り返っているが、「先日の引退発表の際も一時的には株価が7%程度下がりましたが、結局持ちなおしている」という。もはやAppleは、「ジョブズの会社というよりも、ジョブズを中心として開発されてきた製品が支えている会社という見方が強くなってきた」のである。筆者もまた、中山氏のように、「これからAppleがどのように変わっていくのか、わくわくしている」1人だ。

 カリスマが一線を退く。佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のリーダーの去り方:スティーブ・ジョブス vs カダフィ大佐 vs 菅首相というエントリーには、考えさせられた。

シニア層が接するメディアとは?


 ゲームセンターやカラオケなど、かつては若者がメインだった場所に、高齢者が集うようになってきた。そこで興味深かったのが、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」のシニア層のメディア接触時間:タブレット端末が携帯電話、本・雑誌、新聞を抜いてラジオに並ぶ!?だ。シニア層がどこから情報を入手しているのかという質問に(インターネット調査ということも関係しているだろうが)、「PC」「TV」の次に「ラジオ」と「タブレット端末」が同率で並んだというのである。「本・雑誌」よりも多い。

 「60歳以上を対象とした調査でタブレット端末保有者がそれなりの数集められたこと、そしてタブレット保有者は、携帯電話より長めに接する傾向があり、人によっては新聞よりもタブレットをじっくり見ている」事実は興味深い。「シニア層が普段利用しているサービスでオンラインショッピングがトップになっていることと合わせても、シニア層向けのビジネスモデルは一変する可能性がありそう」と吉川氏は予測する。

スマートフォンを失くしたら?


 スマートフォンには大量の情報が入っているので、失くすと大変だ。玉木栄三郎氏「ビジネスをデザインするブログ」がAU HTC EVO を紛失してみて解ったことで、スマホを電車内でなくしてから取り戻すまでのいきさつをまとめている。このケースではauだが、「紛失時のサービスはスマフォンだと使えるサービスは限られる」上に、「紛失・盗難に対応してもらえる『ナントカ安心サービス』は、高い端末だと『安心』できるものではない(18000円引き)」など、事前に確認しておくとよいことが書かれている。「窓口のおじさんはあなどれない」というのは、なるほどな話だ。

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