オルタナブロガー、何故にブログを書きしかオルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2011年09月24日 12時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

震災から半年

 この気持ち、自分の中で風化していないか?

 あれから半年。風化していないか?:永井孝尚のMM21


 9月11日。あの大震災から、半年が経過した。つい先日のような気がするが、もう6カ月も経ってしまった。

 佐々木賢一氏「ITで日本を元気に!」の「ITで日本を元気に!」活動紹介動画では、自らが中心となって行っている活動の動画を紹介、続くIT系メディア各社の編集長が仙台に集結!では、仙台で主催したイベントの模様を紹介した。イベントに参加したオルタナブロガーたちもまとめを書いているので、ぜひ読んでいただきたい。

参加ブロガー ブログ 「ITで日本を元気に!」に参加して
野水克也氏 バブル世代もクラウドへGO! 南三陸へ行くにあたって思うこと【ITで日本を元気に! 911合宿】
何度行っても被災地は日本の縮図だと思う【ITで日本を元気に 911合宿 in 南三陸】
林雅之氏 『ビジネス2.0』の視点 「IT系メディア各社の編集長が仙台に集結! (「ITで日本を元気に!」仙台イベント第3弾)」と「震災支援ボランティア」に参加してきます。 #NTTComCSR
「IT系メディア各社の編集長が仙台に集結! 「ITで日本を元気に!」に参加して #it4jp

 「普段はしのぎを削っている各社メディアの責任者が一堂に介し(しかも仙台に)、いつもの聞く立場から話す立場になってパネルディスカッションで大いに語り合った」というこの企画、佐々木氏が「震災とは関係なくずっーとやりたいなと暖めていたもので、いつか機会があればやってやろうと思っていた」ものが、「東日本大震災から半年+1日の本日、念願かなって実現した」ものだという。

 震災から半年立った今もなお、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の震災支援ボランティアの初日に参加して #NTTComCSR @NTTComCSRにあるように、ボランティア活動は続いている。「被災現場に足を運んで、被災地の復旧・復興に向けて、我々一人ひとりがなにができるのか、改めて考えさせられた」という。やはり実体験すると違うようだ。

 加藤和幸氏「てくてくテクネコ」の【半年】変えなければならないことを変える、忘れてはならないことを忘れないでは、いくつかデータを紹介した後、「首都圏のテレビ各局が、半年の節目にどのような番組編成をしているか、注目し」た。

 「NHKは早朝から夜までほぼ震災特集の番組編成です。日曜定番のNHKのど自慢まで岩手県久慈市で開催する徹底ぶりです。これに対して民放は、TBSが『原発攻防180日の真実 故郷はなぜ奪われたのか』を特番で放送している以外は、ニュース番組の1コマの扱い」だったという。「311直後に1人1人が考えた『これで日本は変わる』『日本は変わらなくてはいけない』という思いは、日々の生活に埋もれて消えていくのではないか」と、加藤氏は警鐘を鳴らす。「今後は、被災地を自分の目で見てガレキの臭いを知っている人と、テレビの中だけで見ていた人では、大きな違いが出てくることが予想される」からだ。先に紹介した林氏たちのように、「現地を自分の目で見ると、思いを新たにすることがある」のは確かだろう。

 同じことは永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」のあれから半年。風化していないか?でも触れられた。節目の日に当たり、「この気持ち、自分の中で風化していないか? 常に自問していきたいと思います」と、決意を新たにしている。

 海外からの視点として、米国在住の佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」の日本のメディアは福島原発行動隊を無視しているのですか?を紹介しよう。佐川氏は、「確かに、BBC、Gardian、NY Times、CNNといったサイトでは、理事長の山田恭暉氏にインタビューしたりした、独自の記事が見つかった。一方、朝日、読売、日経新聞では、時事通信記事の転載は見つかったものの、各紙独自の記事は見当たらなかった」という。コメントで「週刊SPAには写真入りで紹介されていました」という補足がなされたものの、確かに国内主要メディアでの小さい。

 海外と言えば、9月11日は別の意味もある。高橋誠氏「点をつなぐ」のあれから10年や、佐川明美氏の9.11.01と9.11.11を一言で表現すると...で取り上げられたように、あの9.11同時多発テロ事件から10年なのだ。

 岸本善一氏「ヨロズIT善問答」は、原子力発電所事故への対応、米国の場合で、米国東部で先日起こった地震の際の米国の原発対応を取り上げ、福島との比較検証をした。確かに米国の場合は、地震よりも「緊急事態が起こるとすればテロによるものかもしれない」。

性善説はありえないのか


 「みんなで飲食店やら何やらに対するコメントや評価を入れてゆき、他の人にその『有益な』情報を展開しようという系のサービス」について、岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」がスパムコメント、そしてスパムラベリングが中立性や公正性といった訳の分からない概念を嘲笑っているで解説している。岩永氏自身は、「そういうサイト自体を殆ど当てにしないというのが基本的なスタンス」である。その最大の理由は「ある意味致命的な問題」があるからだ。それは「性善説を大前提としてる」ことである。「モデルが性善説だから、意図的な動きには丸腰であるという事実を忘れるべきじゃない」という。

 そしてついに地雷が踏まれた。山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の丸見え入札システムとGoogleプレイス廃業事件にある「何が問題なのか」というテーマでも取り上げられた、「Googleプレイスで『他人の店舗を勝手に廃業として申請できてしまう』という問題」が起きたのだ。

 この件に関して岩永氏は、「仕組みが明らかに悪用されている」とし、「悪用するには余りに手軽な『性善説』に基いた仕組みが目の前にあるんですから、ある意味楽勝」だったという。山口氏は、「入札と廃業の問題は誰もが『そりゃだめでしょ』と分かるのでニュースになったわけですが、もっと微妙な問題が世の中にはたくさん隠れていそう」だと指摘。ネットは良いことも悪いことも気軽にできてしまう。

はたらく理由、がんばる理由とは?

 時々、「働く理由」「がんばる理由」を考えるのって、大事ですね。

 はたらく理由、がんばる理由って、何だろう?:竹内義晴の、しごとのみらい


 Twitterに関する話題で面白かったのが、吉川日出行氏のもしも偶然、部下がツイッターで「会社いきたくないでござる」とつぶやいていたのを見かけたら、かわいいアイコンをまとったIDで優しく励ましてあげるというのはどうだろうかというエントリー。「あなたがマネージャーの立場だったとします。もしも偶然、部下がツイッターで『会社を辞めたい』『本気で仕事がつらい』とつぶやいていたのを見かけたら、あなたはどうしますか」――筆者なら、吉川氏と同じく「自分の個人アカウントからツイッター上で話しかける」だろうか。もしくは、書き込みを見たとは言わないでさりげなく話すだろうか。選択肢にあった、わざわざ呼び出すというのはしないだろう。

 冒頭でも取り上げた「Special オルタナトーク」は、現在「人はなぜ、働くのか」というテーマとなっている。今回の期間では、大里真理子氏「マリコ駆ける!」の働くということ:理由を考えないで済む幸せと、竹内義晴氏「竹内義晴の、しごとのみらい」のはたらく理由、がんばる理由って、何だろう?というエントリーが書かれた。

 「会社を辞めたい」「仕事が辛い」――そういったつぶやきに対応するためにも、竹内氏の言うように、「時々、『働く理由』『がんばる理由』を考えるのって、大事」なのかもしれない。大里氏のように、「考えるより、『働いて答えを探せ!』派」ならば、そもそも悩んだりしないだろうか。なかなか難しいところだ。

 そして中村昭典氏「中村昭典の、気ままな数値解析」の【75.6%】「やったことがないから、試してみる」人と、「やったことがないから、決められない」人と、大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」のやったことがないことはやらない、では進めないという2つのエントリーにも、いろいろ頷かされることがあった。

 中村昭典氏は、「結局、どこかで踏ん切りつけて、『まずはやってみよう』と前に進める人がうまくいく、ということではないかと。『やったことないから、試してみよう』と考えるのか、『やったことないから、決められない』と留まるのか。そうした選択の繰り返しが人生だと思うのです」という。このエントリーを受けて大木豊成氏は、「『やったことがないことはやらない(やれない)』人っています」と断じる。100%完ぺきな人間なんていない。仕事にしろ、災害にしろ、常に前例のないことが起こるのが現実なのだ。大木氏のように、「やったことがないことでも、取り組める人間でありたい、あろうと心がけたい」ものである。

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