YouTubeからのコンテンツ削除でMEGAUPLOADがUniversal Musicを提訴

オンラインストレージのMEGAUPLOADがYouTubeに掲載したキャンペーン動画を、UniversalがYouTubeに依頼して削除させた。MEGAUPLOADはこれは違法だとしてUniversalを提訴した。

» 2011年12月13日 19時10分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 香港MEGAUPLOADがYouTubeに投稿したコンテンツを、米大手レーベルUniversal Music Group(UMG)が削除させたことを受け、MEGAUPLOADが12月12日(現地時間)、差し止め救済と損害賠償を求めてUMGを米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に提訴した。

 MEGUPLOADは2005年創業の、1億8000万人以上のユーザーを擁するオンラインストレージサービス。ライセンス付きコンテンツの無断アップロード先として利用されることがあり、同社によると「全米レコード協会(RIAA)などから“悪質業者”のレッテルを貼られている」。日本でも2月に同サービスを利用して漫画のファイルをアップロード/配信した学生が逮捕されている。だが、同社はデジタルミレニアム著作権法(DMCA)を順守しており、ユーザーとアーティスト双方にメリットのあるサービスを提供していると主張する。

 同社は12月9日、新サービス「Megabox」のキャンペーン目的で、多数の人気アーティストやスポーツ選手が参加する音楽ビデオ「MEGAUPLOAD Mega Song」をYouTubeにアップロードした。作曲はプリンツ・ボードで、ウィル・アイ・アムやカニエ・ウェスト、アリシア・キーズなどが出演し、「私はMEGAUPLOADを使っています」など、同サービスを推薦するコメントを述べている。

 mega origin MEGAUPLOAD Mega Songの動画は同社サイトで閲覧できる

 この動画はアップロード直後にTwitterなどで広まったが、UMGがYouTubeに削除を依頼し、YouTubeがそれを受けて削除した。

 mega

 MEGAUPLOADは、これはDMCAに違反すると主張する。同社によると、この動画にはUMGが権利を持つコンテンツは一切含まれておらず、出演者すべてと契約を交わしているという。

 同社は、UMGがキャンペーンを妨害しようとするのは、アーティストが売り上げの9割を得られるMegaboxをUMGが脅威とみているからだろうとしている。

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