新興国進出が増加 中堅・中小の海外展開に関する調査 ノークリサーチ

ノークリサーチは中堅・中小企業の海外展開に関する実態調査結果を発表した。

» 2012年01月19日 18時08分 公開
[ITmedia]

 IT調査会社のノークリサーチは1月18日、中堅・中小企業の海外展開に関する調査結果を発表した。進出エリアは依然として中国が中心であるものの、中小企業ではベトナムへの進出が増えているという。

 海外への進出状況について、何らかの形で既に海外拠点を持つ企業の割合は、年商5億円以上〜50億円未満の中小企業が10%、年商50億円以上〜500億円未満の中堅企業で約20〜35%となっている。進出エリアに関しては、既に海外展開済みと展開予定のいずれにおいても中国が最も大きな割合を占めているほか、インドやベトナムといった別の新興国へ展開を予定する割合が増えている。

拠点設置を伴うビジネス展開の地域別状況(出典:ノークリサーチ) 拠点設置を伴うビジネス展開の地域別状況(出典:ノークリサーチ)

 今後の展開先の傾向を年商別に見ると、中国やインドは年商が上がるにつれて割合も高くなる一方、ベトナムは年商が下がるにつれて割合が高くなっている。中国、インドは人口が多く経済成長が活発であることを受けて、資本力のある企業が新たな市場開拓や豊富な労働力を確保する場として進出すると同社は考える。ベトナムは、2011年にベトナム政府が進出を許可した日系企業数が過去最高を記録するなど、中小製造業を中心に進出が盛んになっている。

 海外拠点におけるITインフラの導入状況について、PCおよびインターネットアクセス回線を「既に導入している」という割合は60%を越えている。続いて、会計管理、グループウェア/メール、日本国内事業所との接続回線(VPNなど)が約45〜50%となっている。一方で、ワークフロー、運用管理/資産管理、マルウェア対策/IPS/IDS、CRM/SFA、DWH/BI、文書管理/ファイル管理、帳票、EAI/SCMといったシステムの導入率は30%未満にとどまる。

 同調査は、2011年7月から9月にかけて、年商500億円未満の中堅・中小企業で企業経営もしくはITインフラの導入、選定、運用作業にかかわる社員を対象に実施。有効回答は1000件。

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