Facebookページタイムライン化から読みとるザッカーバーグ氏の真の意図オルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2012年03月17日 12時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

確率は問題じゃない

 何かを極端に忌避することなく、何かを極端に妄信するのでもなく。何かを全否定するのではなく、何かを全肯定するのでもなく。

 何年以内の確率がどうのこうのと騒ぐ前に自分自身の備えを考え直す:THE SHOW MUST GO ON


 東日本大震災から1年が経過した。地震、津波、そして原発事故――高橋誠氏「点をつなぐ」は映画『フクシマ2011〜被爆に晒された人々の記録』の完成披露試写会に行ってきましたで、「放射能汚染と向き合いながら生きる人々を追ったドキュメンタリー」映画の試写会に行った感想を書いている。この映画は「稲塚監督がロサンゼルスへ行ったときに、現地に住む日本人の方々から、海外では日本の原発事故についてきちんと報道しているのに、日本のメディアは実情を伝えてないのではないかと言われたこと」をきっかけに撮られたという。

 「昨年5月から取材を始め、延べ60日間に渡り撮影を行ない、収録したテープは150本を超えた」中から編集された本作。もちろん「これらを見たところで、当事者の心情はなかなか理解できないでしょうし、私たちにできることは少ない」かもしれないが、「二度と福島原発事故のような悲劇を起こさないためにどうしたらいいのかをよく考えて、なんらかの行動を起こしていきたい」という高橋氏の思いに共感した。

 また最近、近い将来起こりうるだろう首都圏直下型地震についても、さまざまな報道がなされている。そこで岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」は何年以内の確率がどうのこうのと騒ぐ前に自分自身の備えを考え直すという。岩永氏は改めて昨年の震災前後の行動を振り返り、今後の糧にしようとしている。

 これは別に震災に限らないが、「自分でキチンと情報を収集し、キチンと判断できるように努力する必要はある」。筆者も人のことは言えないが、地震についての報道を見て踊らされてしまう人のいかに多いことか。メディアであろうが、TwitterやFacebookなどソーシャルメディアに流れる情報であろうが、その情報から判断するのは自分なのだ。岩永氏も言うように「最後は自分を自分で守る必要があるわけで、だからこそ最低限の装備やら備えは自分でキチンとやっておかないと」いけない。震災から1年という1つの節目に、いま一度見直しておきたい。

過剰反応していないか

 ブログで感情的なことはあまり書きたくないと思っていました。でも、これだけは許せません。

 福島から避難の子供の入園拒否は「大人による子供のいじめ」だ!:もうひとつのソーシャルを考える


 本荘修二氏「Dr.本荘の Thought & Share」によると、南相馬に水や生鮮品を届けているのは外国人のチーム SAVE MINAMISOMA PROJECTなのだそうだ。震災直後、日本から脱出した人がいるといううわさも聞いたが、こうして被災地のために動いてくれる人もいる。アメリカの歌手シンディ・ローパー氏が被災地の子供たちに桜の苗木を手渡してくれたことも記憶に新しい。

 しかし、いいことばかりではない。昨年あれだけ言われた「絆」は上辺だけなのかと思ってしまうこともある。例えばがれきに関することでは、自治体が受け入れようとしても、住民から反対が起きて進まない。佐々木泰氏「もうひとつのソーシャルを考える」の福島から避難の子供の入園拒否は「大人による子供のいじめ」だ!で書かれたような事例まで起こっている。「福島県から山梨県内に避難し保育園に子供の入園を希望したところ、『原発に対する不安が他の保護者から出た場合、対応できない』との理由で断られ」、「近くの公園で子供を遊ばせようとしたところ、近隣の住民から『遊ばせるのを自粛してほしい』とも言われた」と言うのだ……。

 「法務局は風評による偏見・差別をしないよう、ポスターを掲示し、自治体広報紙に広告を掲載するなどの救済措置をとった」と言うが、それだけでいいわけがない。「もとより、昨年6月に(救済の)申し立てがあったことを、なぜ今ごろまで発表しなかった」のかという疑問も起こる。

 震災復興に向けてさまざまな取り組みが行われているが、真の意味での復興につながるものであってほしい。

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