IBM決算は為替などの影響で減収減益 通年予測は変わらず

IBMの7〜9月期決算は、ドル高による為替差損の影響もあり、減収減益になった。

» 2012年10月17日 09時08分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米IBMが10月16日(現地時間)に発表した第3四半期(7〜9月期)決算は、売上高が前年同期比5.4%減の247億4700万ドル、純利益は同0.4%減の38億2400万ドル(1株当たり3ドル36セント)だった。売上高はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測の253億6000万ドルを下回ったが、非GAAPベースの1株当たり純利益(3ドル62セント)は予測の3ドル61セントをわずかながら上回った。ハードウェア事業の不振とドル高による為替差損が響いた。

 非GAAPベースの営業利益は5%増の122億8100万ドル、粗利益率は1.2ポイント増の48.1%だった。

 売上高を部門別でみると、テクノロジーサービス部門は3.9%減の99億2200万ドル、ビジネスサービス部門は6.0%減の45億4200万ドル。ソフトウェア部門は0.9%減の57億6300万ドルだった。ハードウェアを扱うシステム&テクノロジー部門の売上高は13.1%減の38億9500万ドルだった。

 地域別では、南北アメリカ地域が4%減の104億ドル、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が9%減の72億ドル、アジア太平洋地域は2%増の63億ドルだった。中国での売り上げが26%増と好調だったが、日本では3%減となった。OEM事業の売上高は28%減の5億3800万ドルだった。IBMの売上高は、その約60%が米国外からになっており、為替の影響が約10億ドルのマイナス要因になったという。

 バージニア(ジニー)・M・ロメッティ氏は、第4四半期には強力な製品ラインアップの発売により、堅調な売り上げが期待できると語った。2012年通年の非GAAPの1株当たり利益目標は、前回と変わらず「15.10ドル以上」とした。

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