Appleが買収したというWiFiSLAMは、Android端末向けのインドアマップ作成ツールや開発者向けSDKを提供していた。
米AppleがiOSのマップアプリ強化の目的で、米GoogleのAndroid向けインドアマップツールを手掛ける米WiFiSLAMを買収した──。米Wall Street Journalが3月23日(現地時間)、この件に詳しい情報筋の話として伝えた。
この情報筋によると、買収総額は約2000万ドルで、取引は最近完了したという。WiFiSLAMの公式サイトは既に閉鎖されており、日本時間の24日夜まであった公式YouTubeサイトも25日午前6時現在、アカウントが削除されている。
WiFiSLAMは2011年創業の非公開企業。共同創業者の1人、ジョセフ・ハン氏はスタンフォード大学在学中、Googleのインターンとして地域情報関連の仕事に従事した経験を持つ(同氏のLinkedInより)。WiFiSALMは、Android向けのリアルタイムインドアマップ作成ツール「QuickMap」やインドア位置情報記録ツール「Footprint」を提供していた(いずれのアプリも現在はGoogle Playから削除されている)他、Androidアプリ開発者向けにGPS不要のロケーション機能のSDKを提供していた。
Appleは昨年6月に発表したモバイルOS「iOS 6」から、地図アプリにそれまで採用してきたGoogleのGoogle Mapsに換えて独自のマップを提供しているが、正確な地名が表示されないなど多数の問題があり、ティム・クックCEOが公式に謝罪。改善に注力している。
GoogleのAndroid版Google Mapsでは、空港や百貨店などでナビ機能も可能なインドアマップを提供しており、インドアマップ対応の施設は随時増加している。
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