システム仕様変更で影響する設計書を探す新機能、NTTデータと日本総研が開発

システム開発での仕様変更における影響の調査を効率化する「トレーサビリティー機能」を共同開発し、NTTデータから提供が開始された。

» 2013年09月17日 16時59分 公開
[ITmedia]

 NTTデータと日本総合研究所は9月17日、システム開発での仕様変更時に影響を受ける設計書を上流工程の設計書(業務フロー図など)からキーワード検索で探し出せる「トレーサビリティー機能」を共同開発したと発表した。NTTデータが開発ツール「TERASOLUNA DS」の拡張機能として同日から提供している。

 トレーサビリティー機能は、日本総研が影響調査での作業効率化を図るためのアイデアを考案し、NTTデータが具体的な開発を実施したもの。システム開発では仕様変更によって影響が及ぶ部分を特定する作業を、開発に着手する前に実施することが必要となるが、作業には多大な労力がかかる。変更や追加が重なるなど設計内容が複雑になっている場合は、作業がより困難になり、調査結果の精度も悪化する問題があった。

利用イメージ

 新機能では設計変更の際に影響する部分の分析や特定を効率的で正確に行えるように、1回のキーワード検索で複数の設計書の影響調査をできるようにした。上流工程の設計書から関連するその他の設計書を網羅的に探索できるほか、調査作業の経過を記録して第三者が検証できるようにもしている。

 NTTデータは、2013年度中に30以上の社内外のプロジェクトに対して新機能を搭載したTERASOLUNA DSの適用を目指す。日本総研はプロジェクトでの同機能効果を確認し、その後の適用拡大を目指すという。さらに両社は、設計書とソースコードの整合性を確保する機能など、さらなる開発技術の高度化を目指して共同研究と開発を進めていくとしている。

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