「Google Chrome 31」の安定版リリース 25件の脆弱性に対処

GoogleのWebブラウザ「Chrome」がバージョン31に更新された。脆弱性への対処の他、GoogleのAPIを採用しているオンラインショップで決済情報が自動入力できる機能やPNaClで構築したWebアプリを利用できるようになった。

» 2013年11月13日 08時27分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは11月12日(現地時間)、Webブラウザ安定版の最新バージョンとなる「Chrome 31」(バージョン31.0.1650.48)をWindows、Mac、Linux、Internet ExplorerのChrome Frame向けに公開した。インストール後、ブラウザの再起動が必要。なお、Android版Chromeも近いうちにアップデートされるようだ。

 デスクトップ版の一般ユーザーに関係する主な新機能は、Web決済での情報自動入力機能、「Portable Native Client(PNaCl)」のサポート、セキュリティ関連のアップデートだ。

 Googleが5月の「Google I/O」で発表したWeb決済向けAPI「requestAutocomplete」に対応するWebサイトでは、ユーザーは決済に必要な住所やクレジットカード情報などを入力する代わりに決済ボタンを1クリックするだけで情報を入力できる。

 chrome 1 requestAutocomplete対応サイトの例

 PNaClは、Googleが2008年に発表した「Native Client(NaCl)」をさらにポータブルにしたもの。NaClはWebアプリケーションでCPU向けのネイティブコード(マシン語で記述されたプログラム)を安全に動作させるためのオープンソース技術だ。NaClはCPUに依存するが、PNaClは単一のバイナリで動作する。PNaClで構築したWebアプリは、Chromeユーザーであれば、プラグインや拡張機能をインストールせずに利用できる。PNaClアプリはデモページで試用できる。

 chrome 2 PNaClアプリの例

 セキュリティ関連では、計25件の脆弱性に対処した。今回はリリースノートですべての脆弱性の内訳を公表していない。外部協力者が貢献したものなど、重要と思われる脆弱性の内訳では、Googleの4段階評価で上から2番目に高い「High」が6件、「Medium」が5件、「Low」が1件だった。

 また、Flash Playerがバージョン11.9.900.152にアップデートされた。

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