日本HP、高密度ボックス型のL3スイッチを発表

日本HPが、データセンターなど限られたスペース内でのネットワーク帯域の増強ニーズに対応する新製品を発表した。

» 2013年12月26日 13時33分 公開
[ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは12月26日、高密度ボックス型レイヤ3スイッチ「HP FlexFabric 5930 Switch」を発売した。同製品は1Uサイズの筐体に、40G QSFP+を32ポート実装し、業界最高クラスの高密度化を実現しているという。

 昨今は仮想化技術の浸透により、データセンター内の集約環境化が進んでいる。これにより、サーバおよびストレージ1台あたりの通信トラフィック量は増加の一途にあり、限られたスペースでのネットワーク帯域の増強を低コストによって実現することが求められている。特にデータセンター事業者などからは、高密度の40Gイーサネット(GbE)スイッチ製品への強いニーズが寄せられている。同社はFlexFabric 5930 Switchがそれに応える製品と位置付ける。40GbE接続への集約はもとより、中小規模環境でも利用の多い10GbEで接続されている多数のサーバやスイッチも効率よく集約することも可能だ。

 同製品は、HPが提供する40G対応の「Split Direct Attach Cable」を組み合わせることで40GbEの1ポートを最大4ポートまで利用できる。また10GbE接続での利用では1台あたり最大128ポートが接続可能。さらに、HP独自の仮想シャーシ技術「HP Intelligent Resilient Framework」を利用することで最大4台までを接続し、最大416ポートの10GbE接続を単一のスイッチとして制御できるという。また、吸気・排気のエアーフローの変更も可能で、冗長化された電源を搭載している。

 TRILL(Transparent Interconnection of Lots of Links)やSPB(Shortest Path Bridging )、FCoE(Fibre Channel over Ethernet)、DCB(Data Center Bridging)といった最新のネットワーク技術もサポートしている。今後提供予定のファームウェアの無償バージョンアップにより、OpenFlow 1.3およびオーバーレイネットワーク技術のVXLANやNVGREのハードウェア処理にも対応、仮想ネットワークインフラの構築を目指すユーザーニーズにも応える。

 価格は914万8000円(税別)から。動作に必要なファントレイおよびAC電源モジュール費用も含まれる。

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