Gmailでメールアドレスを知らないGoogle+ユーザーへのメールが可能に

Google+の普及に注力するGoogleが、Gmailのメールの宛先として自動的にGoogle+のアカウント名を示唆する機能を追加する。

» 2014年01月10日 08時32分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月9日(現地時間)、Gmailに同社のソーシャルサービス「Google+」のユーザーに手軽にメールを送信できる機能を追加すると発表した。相手のメールアドレスを知らなくてもメールできるようになってしまう。向こう数日中に全Gmailユーザーにこの機能が“ローリングアウト”する。

 この機能はデフォルトで追加されるので、不要な場合はオプトアウトする必要がある。機能が追加される際にGoogleからメールが届く。そのリンク先にある設定ページでオプトアウトできる。デフォルトでは「Google+のすべてのメンバー」になっている。

 gmail 1 「誰にも許可しない」を選択すれば従来通りの設定に戻る

 デフォルトの設定のままだと、新規メッセージの作成で宛先を入力しようとすると、インクリメンタルに表示される宛先候補として、従来の「連絡先」内の相手に加え、「Google+ connections」としてGoogle+のアカウント名が表示され、宛先として選択できる。

 gmail 2

 メールアドレスを知らない同士の場合、相手のGoogle+アカウントにメールを出すと、その時点で相手には自分のメールアドレスが表示される。また、受信側が発信者に返信すると、その時点で初めて受信者のメールアドレスが発信者に知られることになる。

 Google+のサークル内の相手からメールが来た場合は「メイン」タブに入り、サークル外の相手の場合は「ソーシャル」タブに入る。ソーシャルタブのメールを開くとメール本文の上に相手を自分のサークルに追加するよう促すメッセージが表示される。

 gmail 3

 GoogleはGoogle+をGoogle検索やYouTubeなどと統合することにより、普及拡大に注力している。同社のエリック・シュミット会長はBloombergのインタビューで、「ソーシャルネットワークの興隆を予期できなかったのは私の最大の失敗だが、Googleは二度とこのような失敗はしない」と語った。

 同社はかつて、「Google Buzz」というソーシャル機能を立ち上げたが、フォロー相手があらかじめGmailの連絡先から設定されているといった工夫がプライバシー上の懸念を呼んだこともあり、普及しないまま終了している。

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