ITRの調べによると、国内ERPベンダーの海外での売り上げが2011〜2013年度にかけて前年比約5割増の急拡大を続けていることが分かった。
IT調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は3月6日、「ITR Market View:ERP市場2014」を発表した。2012年度の国内ERP市場規模は前年比8.9%増と堅調に拡大している。また地域別にみると、海外拠点でのERP売り上げが2011〜2013年度にかけて前年比約5割増の急拡大を続けているという。
調査は国内のITベンダー46社に対して実施した。2012年度は、大きなシェアを占めるSAPジャパンの伸びがERP市場全体をけん引したという。一方2013年度は、大口案件の減少によってSAPをはじめとする10社が前年度売り上げを下回り、市場全体も同3.6%増と低い伸びにとどまると見込んでいる。また、2012〜2017年度の国内ERP市場は年率4.0%で拡大すると予測している。
海外サイトにおけるERP市場拡大の要因としては、ここ数年、製造業を中心とする国内企業の東南アジアへの進出が急速に加速しており、海外の拠点を支援するシステムを早急に立ち上げたいというニーズが背景にあるとITRは分析している。
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